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2005.7.21 |
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商店街の浮沈を決めるもの…京王線で新宿から2つ目の代田橋駅を降りて5分の「杉並和泉明店街」は、“地元の来街者で賑わっていたが、周辺に進出したディスカウントストア等との競合で苦戦”、“市場内の半数が空き店舗”となったそうだ。(1)昔からよくきく話である。 そこで差別化した商店街に脱皮すべく、他に例のない『沖縄タウン』を2005年3月から始めている。 沖縄県那覇市栄町市場と似た雰囲気の市場があり、沖縄料理店も揃っている。その上、沖縄関係在住者も多い土地柄だ。・・・といったことでテーマ型商店街を狙ったそうだ。 昨今の物産ブームで商品力のある「沖縄」ブランドに着目して、街おこしを図った訳だ。 頑張って欲しいものである。 東京都の商店街は減る一方である。2004年度調査結果によれば2,781だが、3年前は2,873、6年前は2,907だったという。 物流が発達し、どこでも同じような商品が手に入る時代になれば、集約化は当然の流れだ。これでも動きは遅い方だろう。 消費者は、常に新しい商品を求める一方で、コストパフォーマンスにもシビアだ。このニーズに地元の商店街が応えられないのだから衰退はいたしかたあるまい。 単純に言えば、特徴の乏しい小売業が集まっただけの商店街の役割は終わったということである。 酒屋のコンビニ化はその典型だろう。 消費者にとっては、欲しい商品を的確に取り揃えたヨロズヤの方が余程有難いのである。今や、コンビニには金融窓口まで揃っている。 つまり、物販を中心とする小規模商店が集まっただけの街は廃れるということに他ならない。酒、衣料、書籍、文具、靴、鞄、薬、といった商品を狭いスペースにただ陳列しただけの店に魅力がある筈がなかろう。 こうした商品に比べれば、青果、精肉、鮮魚には工夫の余地があるとはいえ、労働集約型だから苦しいだろう。 こんな流れのなかで、商店街が栄え続けるためには、物販業から、サービス業への業態転換を目指すしかなかろう。 差別化できるサービス業をつくれるかどうかで、繁栄できるか決まると思う。 そんなことをつい考えてしまうのは、青山の街を見ているからである。 青山は、言うまでもなくファッショナブルな物販小売業の街だが、他とは大きく違う。ここにはデパートは無い。人が大勢集まるオフィス街からも遠い。しかも歓楽街とも無縁である。 個性で売る店の競争で成り立っている街だ。銀座と違って、ブランドがあれば安泰とはいかないようで、店じまいも多い。 しかし、集客力を支えているのはサービス業だと思う。 ビューティハウス、エステサロン、整体、マッサージサロンはそれこそ入れ替わり立ち代り状態である。医院も同じような競争だ。 そして、こうした業態に繋がる花やインテリア関係の業種も活性化している。様々な教室も、生まれては消えていく。 言うまでもないが、飲食店の新陳代謝はさらに激しい。 遊んで回れる街とは、このようにしてできるものだと思う。ハコや土地を揃えて人工的につくられた街は基盤が脆弱で、いつ飽きられてもおかしくない。 しかし、青山は違う。そこには、事業家がうようよしているからだ。 要するに、事業で雄飛しようと考えている人達が集まってくれば、商店街も成長するというだけのことである。 --- 参照 --- (1) http://okinawa-town.jp/town/index3.html (2) 東京都産業労働局「平成16年度東京都商店街実態調査報告書」 侏儒の言葉の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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