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2006.6.12 |
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盗作絵画批判の嵐を見て…盗作絵画の話がもちきりである。この手の絵画に関心を持つ人がこれほど沢山いるとは思わなかった。ところが、同じような意見の氾濫状態である。 しかも、どれもこれも批判の矛先が2点に集中している。当人と役所である。 特に多いのが、これは盗作ではないと当人が語ったことに対して、“ヌケヌケとよく言う”という類の話である。 それはその通りだろうが、自らの頭で、もう一度、全体を眺めて見ることをお勧めしたい。そうすると別なシナリオが見えてくるかも知れぬ。 最初の報道は、盗作“疑惑”というものだったように思う。この時点では、注意を払わなかったからよく覚えていないが。 しかし、その後、すぐに絵の比較画像が登場した。 おお〜、全く同じではないか。 そして当人の盗作否定インタビューへと続く。 こんな流れだから、ほとんどの人が、けしからん輩と怒るのも無理はない。 だが、絵の画像を見たとたん、これは、いわゆる「盗作」とは違うことに気付く人も少なくい筈だ。コンセプト、モチーフ、技法を剽窃した類のものではないからだ。 これは、まごうことなき「コピー」絵画である。原画を正確に模写し、必要に応じて、細かな部分を修正したり、不足する部品を付け足した作品である。 常識で言えば、こんなものは芸術ではないが、違う意見もあろう。 この分野のジャーナリストなら、「コピー」絵画を見た瞬間、何故この画家がこんなことを始めたか、想像が付く筈である。しかし、盗作“疑惑”以上のことは、語らないつもりのようだ。 この画家を全く知らない人にとっては、つまらぬことだが、少し知識があると、「コピー」絵画を見たとたんに、叫ぶ筈である。 あっ、先祖帰り。 この画家は、東京芸大修士了だが、学生時代の絵が注目されたとの話は聞いたことはない。よく知られるのは、イタリアの国立中央修復学校で学んだこと。要するに、日本では稀な、古典的な西洋の描画技法を身に着けた修復画家だったのである。模写を徹底的に学んだ人でもある。 何故、この画家が持てはやされるようになったのか気にならないか。 盗作の背景が気になるなら、ここを探るとよい。 もっとも、この画家に係わった人達は、情報抹消を始めているかも知れないから、調べるのは一苦労だろう。 侏儒の言葉の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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