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2006.8.28 |
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つい夏休みの宿題を思い出した…「夏休みの宿題」というと、遊び回っていたつけが8月末に一度に押し寄せて来る、嫌な思い出が蘇る人も多いかもしれない。今は、小学生でもインターネットを駆使するので、宿題対応も楽になっているそうだ。羨ましい限りである。 ただ、宿題の内容は余り変わっていないようだが。 ・感動を、絵画や作文で表現する。(絵日記、読書感想文) ・工夫して、アイデアを形にする。(工作、手芸) ・自然や社会を観察して発見をまとめる。(自由研究) ・体力・運動能力を高める。(水泳) ・丹念に情報を収集してみる。(天気) ・習ったことを復習する。(国語/算数のドリル)、・・・といった所か。 どんな感じなのか、「夏休みの宿題は、インターネットにおまかせ!(1)」を眺めてみたが、様々なお助けサイトがずらりと並んでいる。 先進国でのマーケティングといえば、先ずは子供が対象だから、当然かも知れぬが、その完備ぶりはたいしたものである。 なんといっても驚いたのは、読書感想文の領域での大いなる“進歩”。 書き方のアドバイスも実践的である。(2) 感想文(かんそうぶん)は、あらすじじゃない! その本を読んで、思ったこと、空想(くうそう)したことを書けば、OK! 長い文章(ぶんしょう)は、短い文章(ぶんしょう)の集まりだ! 大人でも、文章書きは結構難しい。 特に、多忙なビジネスマンは、この能力が衰えている可能性が高い。漢字が書けなくなっているとの自覚症状がある人は、ほとんどだが、文章能力も同じ状況に陥っていると考えた方がよかろう。なにせ、論旨がすぐに理解できるような、箇条書きと図表作成の日々である。 小学生に混じって、ビジネスマンも読書感想文コンテストに応募してみたら面白いのではないかと思ったりする。 だが、なんといっても圧巻は、「読書感想文ジェネレーター(3)」だろう。 “この感想文を実際に使用して起こるいかなる結果にも責任を持ちません。ご了解の上、ご利用ください。”という最後の一言が笑いを誘う。 まあ、大人の冗談と言ってしまえば、それだけのモノだが、結構よくできている。読書感想文とは、実際のところそんなものかもしれぬ、という気にさせられる。 こんな話をしていながら恐縮だが、実は、「夏休みの宿題」自体にたいした関心がある訳ではない。 空いている電車で、突然、小学生に鞄をぶつけられたことが、ことの発端なのである。この児童、空席がありながら、立ち続けていた。そのため、電車が揺れ、ついふらふらして、他人に軽くぶつかったのである。 ところが、テキストに夢中で、このことに全く気付かない。 それほど面白い夏休みの宿題とはなんだろうと、つい興味を覚えてしまった。そこで、失敬ながら、見つからないよう、チラと覗いてみたのである。 すると、テキストに見えたものは、ワークブックだった。その中味はアニメ作成。 クレイでキャラクターを作り、それをデジタルビデオで撮影するというもの。ストーリーを考え、絵コンテを自分で作れ、と書いてある。 専門家が行うのと全く同じ高度な作業がずらっと並んでいるのだ。 間違って欲しくはないが、高度な先端技術を駆使することに驚いた訳ではない。技術はいくら高度でも、エンジニアが本気になって素人に使える形にすることはたいして難しいことではない。ただ、そうすると、一番の上得意であるマニアに嫌われるから、たいていはわざわざ複雑なものにしておくだけの話である。 高度なのは、技術ではなく、キャラクター作りの方である。 真似ではなく、独自のキャラクターを創造せよというのだ。似たものを調べ、違いが僅かなら駄目なのである。 しかも、その名前も考えなくてはならない。一言で、そのイメージが湧くようにというのだ。 そのために、キャラクターの性格から始まり、様々なことを記載する欄がある。 お〜。 すでに、パソコン作成の自作キャラクターが印刷されているではないか。しかも、キャラクターの解説記載欄は、小学生らしい字で、すべてが埋めつくされている。 要するに、このキャラクターでよいか、電車のなかで推考に推考を重ねていたのである。この世界に没入していて、鞄が人にぶつかっても、全く気付かなかったのである。 う〜む。 キャラクター作りでは、専門家は、小学生との競争を余儀なくされる時代に入ったようである。 才能の開花時期はますます早まっている。 若い人が早くから世に出られる仕組み作りを急ぐ必要がありそうだ。 --- 参照 --- (1) http://www.netkun.com/dokodemo/natsusplink_i.htm (2) http://www5d.biglobe.ne.jp/~tanken/primary/esh-rea.htm (3) http://portal.nifty.com/special03/08/30/ 侏儒の言葉の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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