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2006.10.19 |
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トヨタの組織風土…森山和道氏のレポート『トヨタのロボットマニアたちの姿に「ものづくり」の秘密を見た』(1)を読んだ。この取材を通じて、トヨタの企業文化を実感したようで、“なるほどこうやって「トヨタ国」は強くなるのかと。まったりした雰囲気を感じながら、しみじみそう思った”(2)そうである。 「ROBOT athlete & performer」では、トヨタ技術会の会員が作った歩行ロボットが競ったというのだが、その数37台。 出場者の顔ぶれは、「元町支部組立生技部」、「田原支部品質管理部」、「上郷支部製造エンジニアリング部」、「技術支部第2シャシー設計部」、・・・。 “限りなく社内イベント的アットホームな雰囲気”と紹介されているが、要は、○○町の△△ちゃんの作ったモノといった雰囲気ということだろう。都会の合理的な組織のセンスとは違い、かつての田舎での人と人の紐帯感覚を彷彿させる。 なかなか真似ができそうにない組織文化である。 この状況を見てもおわかりだと思うが、ロボット技術に精通する人を育てているのではなく、ロボットをやりたいという人を育てているのである。 技術やスキルを蓄積したところで、新しいものを生み出す原動力にはならない。「何」を生み出したいのかありきなのである。 その「何」かを提起できる人材を生み出すためにはどうすればよいのか。 そんな提起ができる人材は、いくら技術的なスキルを磨かせても生まれない。まずは、本気でやり抜く意志を持たせること。トヨタは常に、ここから始めるようだ。 そんな視点で、こうしたイベントを見るとよい。 どのような仕事をすべきか、日がな一日考え続ける人を作ろうとしているということとも言えよう。仕事を研究して楽しんでいるのだ。 一般の人からしてみると、なにもそこまでしなくても、ということになろうが、トヨタで働くとそうはならないのである。そんな弛緩した感覚には馴染めない人ばかりという訳だ。 従って、目標絶対達成の、とてつもなく強固な意志が、個人だけでなく、組織としても貫徹されることになる。 一旦将来像を描くと、その実現のためには、なにがあろうと邁進する。如何に先の話だろうが、如何に困難に見えようが、一心不乱になって進むのだ。 滅多に見かけない組織風土であることは間違いなかろう。 --- 参照 --- (1) http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/10/12/209.html (2) K.Moriyama's Diary 06.10.11 http://www.moriyama.com/diary/2006/diary.06.10.htm 侏儒の言葉の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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