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2007.4.19 |
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米国のホームレスの話をきいて…Los Angeles Timesに掲載された、米国のSalt Lake City での話によれば、“Public Library, which, like virtually all the urban libraries in the nation, is a de facto daytime shelter for the city's homeless.”だという。(1)早朝6時には、ホームレス用施設(shelter)から出されてしまうから、それこそ天気が悪ければ、ホームレスが時間を潰せる施設は図書館位しかないようだ。 これを、遠い海外の話と考える訳にはいかない時代である。 日本でも、臭気を放つ人が入館してくることがあるからだ。 もっとも、日本では、ホームレスは24時間営業のファーストフード店を利用するとの話もある。どこまで本当かよくわからぬが、“多くは日雇い労働者風男性だが、高校生などの若年者もいる”そうだ。(2) マンガ喫茶から移ってきたという話もあるから、ホームレスではなく、終電を逃した人の行き場所という可能性もあるが。 ところで、米国では、図書館に来るような人は、永久にホームレス生活を続けようというタイプではないのだという。精神の病のため、そうした状況に陥っているそうだ。 しかし、そうした人を救う手立てはないらしい。 コミュニティは細かく分断されており、まとまることはないから、助けることができないのである。 、“America is proud of its hyper-individualism.”はよくわかる。確かに、才覚のある人達が生み出される社会だ。 しかし、問題も多い。 米国のホームレスは、日本の「青テント村」の住民とは違うのである。 日本のホームレスの多くは、個人毎にテントを設営するものの、つかず離れずの集団生活を送っているように見える。こうした状態なら、「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」(3)により、それなりの支援ができそうだ。行政を敵視する人も多いが、この程度で十分だと思う。 しかし、米国では、こんな施策は効果がなかろう。米国のホームレスは、定着することもなければ、共に生活することも避けるからだ。まさに社会から離れた、孤独な人達なのである。 確かに、これでは、如何ともしがたいかも知れぬ。 --- 参照 --- (1) Chip Ward: “Shelters for Dickens, Shakespeare and the homeless While we look away, public libraries become warehouses for those living on the streets.” Los Angeles Times [2007.4.1] http://www.latimes.com/news/opinion/commentary/la-op-ward1apr01,1,7317412.story? (2) http://www.j-cast.com/2007/03/30006518.html (3) http://www.mhlw.go.jp/bunya/seikatsuhogo/homeless.html 侏儒の言葉の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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