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2007.8.29 |
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AQUARIUM産業を支える人達とは…2007年夏季限定で「SKY AQUARIUM with Perrier Cafe」(1)が開催されているそうだ。行きたいところだが、大人だけの土日の夜は生憎都合がつかず、あとは夏休み中で子供で混雑しそうなので、止めてしまった。 ビルの高層階なので、セッテイングはえらく厄介だと思うが、アクエリウムイベント請負業(2)にとってはたいしたことはないのかも知れぬ。もっとも、本業は、海水魚・サンゴの輸入卸のようではあるが。 Fuji Sankei Business i.によると、このような水槽をつくれるプロは国内に50人いるという。(3) もちろん、そんなプロを育てる専門学校(4)もある。 すでに2006年の国内市場は魚・水草等の生物が213億円で、水槽や餌が487億円だという。(3)もし小売だとしたら、かなり小さい見積もりという感じがする。餌だけでも、相当な額になっている筈である。 なにせ、年間購読料が10,560円の月刊誌(5)に人気があるそうだし、水や砂の専門通信販売業(6)が成り立っているというのだから。 それに、水族館の魚を鑑賞魚と呼んでよいのかはよくわからないが、この関係の事業もそれなりの規模になっていそうだ。 水族館の国内魚流通がどうなっているのかはよくわからないが、伊豆の専業卸(7)に頼んでいると聞いたことがある。 これだけだと、仲介業に見えるが、水族館の担当員の教育事業も行っている位で、力の入れ方が違う。それに伊豆と言っても、海ではなく、山の長岡にある企業なのだ。 これらの、普段は見かけることはない企業が頑張ってきたから、AQUARIUMが注目されるようになってきたと思う。 産業とは、様々な分野で頑張る人達のネットワークができあがると大発展することがよくわかる。 今や、鑑賞魚飼育士や、鑑賞魚医師の資格が必要という意見がでてくる位である。 ただ、国に管理させるのだけは止めて欲しいものだ。産業のダイナミズムを殺しかないからである。 ここまでアクエリウムが流行ったのも、様々な技術進歩のお陰だろう。酸素袋による活魚宅配便、3槽4tや大型18tトラックを使った活魚輸送がなければ、ここまで発展することはなかったと思う。 さらに、それを、すぐにビジネスに生かそうと考える企業家の努力だ。 話はとぶが、鮪市場の発展も、冷凍運搬業者(8)の頑張りがあったからこそだと思う。技術が切り拓いたと言えないことはないが、その技術の将来性を見抜き、ビジネスに仕上げた人達の努力の賜物だ。 アクエリウムビジネスも同じことだ。 今や、プロショップとは特定の趣味人相手の閉鎖的な商売の拠点ではない。 “お店の前を偶然通りかかった飼育経験のない方に声をかけ、それをきっかけとして6ヶ月後にはベテランマニアレベルまで育てあげる”(9)力が発揮できる店になったのである。 おそらく、ベテランマニアも仲間を増やそうということで、そんな流れを大歓迎してきたに違いない。それが相乗効果につながったのだと思う。 風鈴の音色の下で金魚鉢を眺めるという江戸からの風習の発展形に近かった趣味人の熱帯魚鑑賞は、今や大きく変わったのである。 --- 参照 --- (1) http://www.roppongihills.com/jp/events/tcv_skyaquarium.html (2) H.I.D. INTERAQTICA http://h-i-d.co.jp/event.html (3) http://www.business-i.jp/news/top-page/topic/200708060002o.nwc (4) 岡山理科大学専門学校アクアリウム科 http://www.risen.ac.jp/aquarium/ (5) 月刊アクアライフ http://www.mpj-aqualife.co.jp/ (6) Mango International http://www.mangointernational.com/ (7) 伊豆中央水産株式会社 http://www.izuchuo.co.jp/businessline.htm (8) 東栄リーファーライン http://ir.toeireefer.co.jp/faq/index.html (9) 日本観賞魚振興会 会長挨拶 [2006年4月] http://www.jafa-net.org/aisatu.htm (写真) (C) やまねこの海 http://www2.odn.ne.jp/~umisuzume/ 侏儒の言葉の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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