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2010.3.23 |
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価格の四方山話…今回は、価格のお話をしてみよう。2人以上世帯の食費で見ると、右図のように、消費は、僅かとはいえ回復が見られてきたようだが、価格低下は止まっていないようだから。 〜 仏花の価格が気になってしまった。 〜 このお彼岸、たまたまオバサンの会話が耳に入った。大きな声なので、そばにいると聞きたくなくても、聞かされる。・・・「あんた、御花はこんなところで買わず、スーパーで買ってくれば680円なのよ。」 墓地近辺の“公定価格制度”が大いにご不満のご様子。 50円のお線香無料サービスで、1対1,000円だから、小生は妥当なところではないかという感じがしたが、そう見ない人も多いのである。 ただ、そう感じるのは、場所で金銭感覚が違っているせいもある。なにせ、その時は、お線香無しで1対1,700円の協定価格の公営墓地にも立ち寄ったばかりだったのである。お線香代は確か200円と表示されていたかな。お花の値段はピンキリだから比較は難しいが、かなりの違いである。 ちなみに、青山墓地の入り口にお花屋さんはどうなっているのかといえば、1対2,200円。しかし、それと並べて1束売りもある。540円と770円である。お好きなランクのものをという訳だ。 拙宅のご近所の華道中心のお花屋さんは、1対2100円だが、このお店ではこんなところではないか。 一方、コストパフォーマンスが良いお花屋さんでは、1対品など無く、1束の仏花のみで840円。相当大きいもので、廉価である。 実は、こんな比較をしたところでたいした意味はない。 “公定価格制度”の販売業者とは、スーパーと同じようなパッケージ品販売業だからだ。多種のなかから注文に応じて適宜アレンジするお花屋さんの業態とは違う。都会では、そのアレンジ作業にお金を払ったりする訳である。 〜 納豆の価格戦争には仰天。 〜 話はとんで、熱海のスーパー。 入って驚いた。納豆が50gx3で\78。どう考えても原価割れ。 健康志向で市場が膨れあがっており、大いにチャンスありというのはわからないでもない。 2010年2月の家計調査通信によれば、“「納豆」への支出は近年の健康志向の影響もあり、平成14年以降、12年に比べ10%以上増加した水準で推移しています。一方、その他の大豆加工食品へ の支出は、平成13年以降減少傾向にあります。”とのことだから。 しかし、いくらなんでもこれは行き過ぎだろう。 新しい味を宣伝したい訳でもないし、よくある地場の廉価品でもなく、よく知られたナショナルブランドだからだ。新製品競争が厳しいということか。 納豆価格をご存知ない人もいるだろうから、コンビニ価格を参考までに。同じブランドの50gx2品が113円。同じ量目なら53円にあたる。狭い店にもかかわらずプライベートブランドも並ぶが、それは45gx2で\98。 この手の量を減らして価格を下げる作戦は小売は大好きなようだ。そんな作戦は一過性にすぎない手だと思うが。驚くのは、40gx4という訳のわからぬものも登場しているという。大量安価と思ったらそうではなく、単位重量当たりの値上げ品もあるのだというから驚く。まあ、民度に合わせた儲け方ということか。 もちろん、このような意味の薄い価格競争に巻き込まれないよう気を遣うお店もある。いわゆる高級店。多分、一番安いのが40gx2で\260。ここには、ナショナルブランドは並ばない。 それはそうだと単純に見ない方がよい。実は、スーパーにも同じ価格帯の商品が並んでいたりすることがある。米国のスーパーではおよそ考えられない話。 米国では、50gx3で\78という商品を買う人が、40gx2で\260という商品を買うことはおよそ考えられまい。コンビニと、高級食品スーパーの購買層が違うのも常識だが、日本の都会はこれが通用しない。 セレブ対象の高価なバッグが飛ぶように売れる国なのだから、当然である。 〜 プライベートブランドの不思議さ。 〜 それにしても、プライベートブランドの価格が、ナショナルブランドの価格より上というのには驚いた。 流石に、プレーンヨーグルトはそういうことはなかろうと眺めたら、プライベートブランド品が考えられないような安価で売られていた。原価割れでプライベートブランドを売る必要があるとは思えないから、どうなっているのかラベル表示を見ると、成分が相当違う代物。価格を安くするためなら、なんでもかまわぬということ。とんでもない商売が始まったということ。 こんなことをすればジリ貧ではないか。商品に魅力がなくなれば、どうにもならなくなると思うが。100円ショップが流行るのは安いだけではなかろう。 もともと、日本のスーパーのシェアなど微々たるもので、プライベートブランドにたいしたコスト競争力がある訳ではない。消費者の要求に合わせた高品質なものを作ろうとすれば、原材料費比率は上がるし、どのみち生産委託だから生産コストも下がらないからだ。しかも、原料調達や作り込みのスキルがあるとは思えないし。 コスト競争力があるのは、大型店ではなく、どうも“最寄店”的な小規模な食品スーパーチェーンのようである。固定費がいかにも低そうだし、今やITシステム費用も下がってきたから、経営力があれば低コストオペレーションはこちらの方が上手だろう。 コンプレックスにあるフロアが広い大型店など、いかにも面積効率が悪そう。しかも、欲しいと思う魅力的商品は無いとくる。テナント貸し不動産ビジネス維持のための安易な集客商売ではないかと思うほど。 そう思ったのは、ナショナルブランドのプレーンヨーグルトの価格。大型スーパーで168円だが、小規模店は138円。ちなみに、高級スーパーでは262円である。時々、安売りはするが。 侏儒の言葉の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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