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2010.5.20 |
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乱戦ビールの知恵を活かせる道が欲しいもの…大手5社のビール系飲料の課税出荷量が、2010年頭から4カ月連続の対前年比マイナスだという。しかも、四月は−3.2%とかなり大きい。この水準は、缶ビールの値上げが行われた時に次ぐ、過去2番目の数字だとか。 景気低迷と天候不順が理由とされているが、そんな話ではないのでは。(1) ビール類消費のピークは1994年といわれており、国内市場は縮退一途なのは明らか。 これから先も毎年2〜4%減で進むと見るのが自然だろう。 そんな老衰期の市場に、美味しくて安価を謳う新製品ラッシュ。しかも、それを飲むのが格好良いと思わせるイメージ宣伝がこれでもかと流される。 そのお蔭で、小生も色々飲み比べてみたが、それほど感激するようなものではない。しかしながら、日本のビールメーカーの技術力はたいしたものであるのは実感できる。まあ、そのお蔭で消費全般が冷え込んでいる割りには、ビール市場の急激な縮小は防げたとも言えるのかも。 ただ、小生は新しいビールは試す程度でしかない。大瓶ビールが一番美味しい気がするからだが。と言って、人気の高級タイプは滅多に手を出さない。地ビールや輸入ビールの方が嬉しいからである。 この手の嗜好は、先ずはビールから始めないと気がすまないなど、習慣を変えられない高齢層の一大特徴らしい。従って、こんなことは公言しない方が無難。第3のビールを軽く飲んだりすることもあるが、やはり梅より松が好きだ位の発言で留めておくのが鉄則だとか。 それはともかく、ビールは設備産業。マクロで見れば、設備効率は落ちる一方だから、今の乱戦をいつまでも続けるのには無理があろう。中身ならまだしも、容量が少々違うだけの135ml、250ml、350ml、500ml缶がずらりと並ぶし、1缶売りから、半ダース、ケースと手間のかかることこの上ない売り方だ。こまったものだが、それを嬉しがる消費者ばかりだからどうにもならないのである。 それに、こうなる一番の原因は酒税のご都合主義的な方針にあるとも言える。過度の安売りをしないように税務当局が指示するのだから、およそ、先進国とは思えない仕組み。 こんなことを何時まで続けるつもりなのだろうか。 輸入のプライベートブランドが成功していないから、こんなことができるだけの話だと思うが。 --- 参照 --- (1) “ビール類出荷、4月は過去2番目の低水準 天候不順響” SankeiBiz [2010.5.17] http://www.sankeibiz.jp/business/news/100517/bsc1005171021002-n1.htm 侏儒の言葉の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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