■■■ 多摩動物公園の見所 2013.6.4 ■■■

   遊ぶユキヒョウ

ユキヒョウを再度とりあげてみたい。多摩動物公園の一番人気になってもおかしくないと思うので。もう、そうなっているのかも知れぬが。

それこそ、ヒトが本来持っているのに鈍ってしまった感性を、蘇らせてくれる動物なのでは。ただ、一寸通りがかりに眺めるだけではそれは無理だろう。
一日中寝ていることが多いコアラとは全く違うが、岩の上にうつ伏せになり、じっと静かに遠くを眺めている時間も少なくなさそうだから。そんな時、アー、今はいないんだと通り過ぎる人もいるし、イタイタと指さしただけで1分もいないで次に移動する人も。まあ、日本人は、その手の「観光ツアー」を好む民族であることは間違いないが、折角来たのだから、遊んでいる時にお邪魔することをお勧めしたい。
小生の場合は結構そんな姿をお見かけしたから、そんなことを書いているのだが、たまたま、活発な時間帯に訪問しているということかも。動物マニアではないから、その辺りはよくわからない。

このように文章で書いたところで、なにも伝わらないが、小生は生憎と写真マニアでもないので、見てわかるサイトをご推薦しておこう。
文章を省き、気のきいたキャプションをつけただけの動物写真だけのブログは少なくないが、「動物園へ行こう」はどうか。どういう方が何を目的に続けていらっしゃるのかは、小生が知る由もないが、カテゴリーを見ると、北から南まで動物園施設名がズラリと並んでいるから、本職かも知れぬし、さもなくば、本腰を入れたマニアの方だと思われる。従って、素敵な写真が多い。そこで、ついつい眺めてしまう訳である。
撮影対象は、理由は定かではないが、圧倒的にユキヒョウ。それに次ぐのがアムールトラで、猫族が少々。その他はチラホラのおまけという感じ。
最近のユキヒョウだとこんな写真になる。 >>>ユキヒョウ [blog動物園へ行こう]
  ・仮想現実の世界に入り 、一人遊び。 DRAGON BALLごっこ {2013-05-29]
  ・姉妹で、狩り競技に興じる。 拝啓 スカイ君 {2013-05-25]
  ・ゴロ寝姿になり、観客にわざと腹を見せる。 ホワイトアサヒ {2013-05-23]
  ・岩山からの大跳躍のご披露。 新体操部ミルチャ部長 {2013-04-22]
おわかりだと思うが、檻に閉じ込められようが、遊びは忘れずの方々なのだ。
  ・"耳は切れて鼻の周りが傷だらけ
     でも生きていくことが楽しそうで
     へっちゃらよ」と言っているみたい。" エナ的な[2013-04-16]

こんな姿が際立つのは、多摩動物園ならではかも。それは、アムールトラやオオカミも同時に眺めたりするから。野生の犬や、野生の大型猫を観ている感が、自動的にフツフツと湧いてくる訳だが、それがえらく心に染みるのである。
なかでも、狼君達との違いが印象的。立派な施設に移ってもちっとも楽しげでないからだ。もともと寝ていることは多いが、起きている連中が東南アジアの街に住む野良犬的でいかにも卑屈なのだ。強制され生きているだけで、これが宿命と諦め切っているようにしか映らないのである。
動物の違いか、飼育方針の違いか、はたまた観る方の勝手な思い込みかは定かでないが。
猫だと、イエネコでも、ご主人に飼われているというより、召使と勝手気ままに過ごすような体質で、召使が消えればいつでも野生化できそうな動物だが、犬族はそうはいかないようである。

その猫族の体質を遺憾なく見せてくれるのがユキヒョウ君達。わざわざ遊びに来たことを示すような観客がいると、ついでだから相手をしてやろうか、という態度を見せる時もある。じっと、ヒトの顔を見つめたりして。さあ、それじゃ何しようか、という感じ。
しばらくそっぽを向いていることも。しかし、大きな尻尾をピクピクさせて、はてさて、どうやってビックリさせるかと考えていたり。
もちろん、間逆の態度も散見される。どうも気分を逆撫でするような人間を見つけることもあるらしく、そんな時は、走り回ってから、やには傍に寄って尿攻撃。不快な輩というか、子供のことも多いようだが、それらが視界から消え去ってしばらくすると落ち着く。なんだかね。
今日は、全く気分でないという時もあるようだ。小運動場だと先ずは台の上に寝そべり、さらに反対側を向いてしまう。
アムールトラだと、ここまで露骨ではないから、すぐにはわからないが、よく似た体質を持っていそう。一人で生き抜くことに誇りを持っていそう。この辺りが琴線に触れるところ。

これと対照的な動物がチンパンジーである。
多摩動物公園には沢山住んでいるし、ユキヒョウとは違い、誰が誰だか教えてもらえば識別可能だろう。しかし、誰をとってもあくまでも群れのメンバーという枠のなかで活動しているだけ。遊びも喧嘩も所詮は、群れのルールに従ったもので、自由気ままに生きている訳ではなさそうである。その点では、ヒトとチンパンジーはよく似ている。個人対個人の関係を楽しんでいるユキヒョウとは180度体質が違う。そんな姿勢に共感を覚えると、ユキヒョウの魅力にとりつかれてしまうかも。
 多摩動物公園の見所−INDEX >>>    HOME>>>
 (C) 2013 RandDManagement.com