■■■ 多摩動物公園の見所 2013.5.13 ■■■

   レッサーパンダ

レッサーパンダは首都圏のほとんどの動物園が飼っているのではないか。(埼玉県こども動物自然公園、東武動物公園、千葉市動物公園、市川市動植物園、市原ぞうの国、上野動物園、江戸川区自然動物園、多摩動物公園、羽村市動物公園、野毛山動物園、ズーラシア、夢見ヶ崎動物公園---出典:レッサーパンダ大好き!) 驚くほどの人気者である。

子供もさることながら、大人のファンが多そうだから、飼っていないと不評をかうということではなかろうか。観客を見ていると、子供がすぐに飽きてしまう場合があるが、そんな時に、親が「ほら、あっち歩いているの見える。可愛いヨ。」といった具合で、親がもっと長く眺めていたい風情。当然ながら、熱心なブロガーも少なくない。(順不同で、例えば、〜三昧 〜だれだれ日誌 〜アルバム 〜とKOOL 笹時々林檎 〜マニア 〜を求めて 〜うま園 〜共和国、・・・。)

ほとんどが写真集であるが、そのコメントを見ていると、それぞれお好みの子がいるようだ。宣伝掲載のお小遣い稼ぎサイトもない訳ではないが、レッサーパンダ命の方々が結構いそう。しばらく会わずにいると、いてもたってもいられなくなるようなのだ。

小生が見るに、この動物、性格が2タイプに分かれていそう。多数派は悪戯好きの活発型で、残りはボンヤリ仲良し型。野生動物だから、日が高い時は寝て過ごす性分だと思うが、前者は運動場を徘徊する時間が結構長い。もちろん、五月蝿い観客を完全に無視して。まあ、他にすることもないということだろうが、なにか悪戯のタネでもないかと思案しながら歩いているのではないか。
想像にすぎないといえば、その通りだが、実は、棒を伝わっていて突然足を踏み外して落ちそうになったりするのを見かけたりするのである。本人もえらく焦ったりして、野生動物にしてはいかにも間抜け。平地でも、枝に突然耳が触れてビクッとしたり、まさに漫才のボケ役。
ところが、突然、気になる観客を見つけたりするようで、顔を特定のヒトに向けたりする。その顔の表情が、いかにも悪戯坊主的(お嬢さんかも知れぬが)。特段、ビックリした訳でもないようだし、観客に警告を発しているとも思えないから、コイツと一緒に遊びたいナ的な心の動きのように映る。

一方の、ボンヤリ仲良し型は、いかにも人馴れしていそうなタイプ。ガラス直前で毛づくろいをしたり、なにを考えているかわからぬが腹を見せたりと、訳のわからぬ仕草をする。家猫のように個性を発揮する、面白い動物である。瞳孔が違うだけで、顔も猫的だし。
そういう点では、パンダが熊猫だとすれば、こちらは狸猫といった命名が妥当な感じ。もっとも似ているのはタヌキではなく、アライグマの方だが。ただ、毛皮の色は全く異なっており狐色だ。
アライグマも仕草が面白いが、ヒトには懐かないので、見世物としては今一歩。その点、レッサーパンダはヒト慣れするから、スターの素質十分。

しかし、なんといっても、好意を持たれる所以は、歩き方ではないか。狩猟型の動物であるにもかかわらず、犬猫とは相当違う。ヒトの赤ん坊が歩行を始めた時のようにペタペタと歩きまわるからである。
そりゃ、これで木に登ろうとすれば、二足立ちになって当たり前だ。千葉市動物公園の風太君の立ち姿が凄いと大騒ぎしたことがあるが、多分、やろうと思えば、誰でもできる技だろう。しかし、それをわざわざやろうというのは確かに珍しい。
もともとはヒマラヤ辺りの森林の奥地でひっそりと生活していたのだから、喧しい見物人など迷惑そのもので、どんな輩がいるのか偵察ということで立ち上がっただけなのだと思うが。
動物園としては、集客動物だから致し方ないとはいえ、たまには静かな時間も与えてあげたいもの。その点、多摩動物公園の住処は丘陵の奥まったところにあるので環境良好といえそう。惜しむらくは、悪戯好きな連中の遊びものが少ない点。


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