■■■ 多摩動物公園の見所 2013.7.20 ■■■

   余り来て欲しくない鳥、ユリカモメ

ユリカモメは一応は海鳥と呼ぶべきか。
ご存知のように、伊勢物語で書き記している姿にピッタリ合致するから都鳥であること間違いなしだし。そのお陰で、都民の鳥になっているし、東京湾埋立地を走る鉄道名にも使われている。混み合う都市のなかで生きていくのだから、メジロがよさげと考える人は少なかったようだ。

ミヤコドリという鳥も存在するが、頭は黒いし、貝食だから伊勢物語の記述に合わないのである。どういう経緯でこの名前がついたのか知れぬが。当然ながら、東京湾に貝食鳥の餌場があるとも思えず、見かけることができそうな鳥ではない。しかし、名前の関係上、東京の動物園施設で知らん顔もできないから、上野と多摩で飼育されているようだ。これこそ動物園の仕事。ついでに、一言あるとよいのだが。

それはともかく、ユリカモメだが、雑食性だから、どこにでも住めるらしく、河口や海岸近くだけでなく、穏やかな水場さえあればどこにでも進出している模様。業平は魚食としているが、一番の好物はエビかも。そう思うのは、「かっぱえびせん」には目が無いから。観光用フライングキャッチ用の定番品化しているのである。
本来はこの手の餌付けはカモメ相手だったと思われるが、どうもカモメは少数派に陥っていそう。

と言うか、ユリカモメは、昔から、その数からいえばカモメなどとは比べ物にならぬほどの多数派。東京湾に大集結していたのである。ただ、その場所に一般人が寄り付かなかったから気付かなかったにすぎない。ところが、餌の生ゴミが来なくなったため、急遽代替地を探し回って、ヒトの目につくところに出てきたということ。
この手の輩にエサなど与えるなというのが小生の感覚。そこらじゅうを荒らされたのではたまったものではない。大勢すぎ、余り来て欲しくない鳥の筆頭である。だが、そんなことを言うと爪弾きの目に合うかも知れぬので、くれぐれもご用心のほど。

どう見ても人に懐くタイプでもないし、大食漢臭いから、わざわざ動物園で飼う必要もなさそうにも思うが、そうもいかないかナ。なにせ、都民の鳥である。そうそう、多摩動物公園の場合、1992年に繁殖賞を受賞しているそうだ。

いかにも丈夫そうな鳥であり、北半球ならどこにでも進出していそう。嘴と足が赤色で、全体が白っぽくて、さっぱりした容姿だから、海外でも結構好まれているのかと思いきや、そういうことではなさそう。羽が生え変わると頭が白でなくなり、嘴の赤も黒味かかるので、それほど注目を浴びないということのようだ。英名はBlack-headed Gullだから、日本と違って、夏姿が表ということ。

(参考) ユリカモメ第1回冬羽 2008-03-28 09:42/ユリカモメ第2回冬羽 2012-12-28 20:19 氏原巨雄の雑記鳥

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