■■■ 多摩動物公園の見所 2014.1.25 ■■■

   ヨロイモグラゴキブリ

世界一と言えば、どんな観点で眺めたくなるのだろうか。Wikiの節足動物-昆虫類を見ると、こんなところが目立つ。
 ・大きい v.s. 小さい
 ・長い
 ・重い
 ・美しい(と言われる)
案の定と言うか、「正確性に疑問が呈されています。(2013年11月)」だそうだが。

昆虫は体躯が外郭で支えられている構造だから、そうそう巨大化できまい。従って、「大きい」に注目するのは妥当なところ。
「長い」は例外的扱いで、「大きい」の変形版。
 ・ナナフシ
 ・クワガタ
 ・ガ(口器長)
「重い」も特殊と考えてよさそう。感覚的にはよくわかる発想だ。・・・
 重くても飛べるのか?
 逆に、飛ばず、ただただ重いのは誰だネ?
 強そうな甲虫のうち、重さ勝負の輩は?

ただ、こうした観点で眺める対象は、すべての昆虫に及ぶわけではないのが面白い。
以下の虫がとりあげられている。・・・
 ・カブトムシ、クワガタムシ、カミキリムシ
 ・チョウ、ガ、双翅目
 ・ハチ、スズメバチ、アリ
 ・セミ
 ・バッタ、キリギリス
 ・トンボ、イトトンボ
 ・ゴキブリ
色々な昆虫が存在するのに、それをさしおいて、ゴキブリに関心が集まっているとは知らなかった。

ということで、今回は、ゴキブリの話。

多摩動物公園に世界一大きいゴキブリとして展示されているから、その名を知る人もいよう。
○ ヨロイモグラゴキブリ
もっとも、多くの観客はこのコーナーだけは見ないようにして急いで通り過ぎていくようだ。名前でわかるように、普段見かけるゴキブリとはかなり違う印象で、岩の下や枯葉のジメジメしたに場所にいるダンゴ虫に近そうに見える。10cmもあって丸くなれるようなダンゴ虫は流石にいないと思われるが。
オーストラリア出身で平均的には8cmらしい。

しかし、他にも、世界一と言われている種がある。
○ オオメンガタブラベルスゴキブリ
なんだか皆目わからぬ名前だが、こちらの方が少し大きいとの説も。
○ ナンベイオオチャバネゴキブリ
南米の種のようだが、羽を広げると20cmということで有名とか。
こうなると、古代の森を彷彿させるようなお姿である。家のゴキ君も時に羽ばたいて他所の家から飛び込んできたりするが、身長は5cm程度であり、こんなのにそこここ動き回られたらゾッとなろう。
まあ、どれだろうが体長10cm近くあり、それぞれ世界最大と称して一向にかまわぬと思うが、一位をはっきりさせたい人もいそう。
そうそう、古代のゴキブリも、元祖ゴキブリ[Blattoptera]のうち、Aphthoroblattinaだと長さ45mm、幅25mmといったところ。ほとんど現生種とかわらない感じだ。3億年近い昔だというのに。

ちなみに、日本最大は八重山産。
○ ヤエヤママダラゴキブリ
もちろん、多摩動物公園で飼われている。泳ぐのが得意だそうで、綺麗好きと言えそう。従って、人家のような汚物三昧の場所には姿を現さない訳である。
これなら、穢れを嫌う日本人向き。そうもいかないか。

誰が考えても、余程の物好きでなければ、動物園にゴキブリだけを見に行こうという人はいまい。・・・と思っていたが、そうでもないことを最近知った。
子供に人気があるゴキブリがいるそうだ。本当かいナ感覚は残るが。
○ マダガスカルオオゴキブリ
マダガスカル島のことだから、えらく変わったタイプとは思うものの、ゴキブリはゴキブリ。もっとも、呼び名が違えばそう思えない可能性もあるが。なにせ、体が大きくて動きが緩慢なのである。子供にとっては、一種の甲虫というところなのだろうか。虫愛ずる子供の好みはよくわからんが。
観察し易いのは確かであり、米国なら、かなりの数の愛好家がいそうな感じはする。とは言え、まさか、餌を与え続けると、鳴いて懐くこともあるまい。

もっとも、米国のゴキブリ飼育者とは、もともとは他のペット用に大切に育てていた餌にすぎないとの話を耳にしたこともある。いつのまにか、餌の方に愛着が湧いたのか、はたまた、ゴキブリ生態に関心が移ってしまったのかは知らぬが。そういうことだから、特定の種だけが人気という可能性もある。
○ アルゼンチンモリゴキブリこと、デュビア
タランチュラ用の餌には最適とか。食べるところを見て愉しむという残酷モードかね。毒蜘蛛ペット人口がそれほど多いとは思えないから、基本は爬虫類用だとは思うが。
多摩動物公園の飼育ももともとは、そんなところからという可能性もありそう。

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