■■■ 鳥類/哺乳類の分類 2013.4.9 ■■■

   哺乳類から外すべき動物

哺乳類(哺乳「綱」と記載するらしい。)とされているが、その見方に納得感が湧かぬ動物がある。ご想像がつくかと思うが、有袋類(有袋「上目」と記載するらしい。)である。
確かに、母親が子供のためだけに"乳"を分泌するという点では、有袋類は哺乳動物だがまとめる根拠が素人にはよくわからない。と言うか、名称が胡散臭い感じがするからだ。素人からすれば、違った名称の分類にしたくなる。「四肢脊椎動物」は以下のように考えたくなる訳である。("*"が付いた見方では直接的に分類しないのだろうか。)
○脊椎動物
 *鰓呼吸動物・・・水棲
  -ヌタウナギ/ヤツメウナギ
  -軟骨魚
  -硬骨魚
 *肺呼吸動物・・・陸棲
  -四肢動物
   *変温動物
    【両生類】
    【爬虫類】−−>まとめすぎでわからぬ。
   *恒温動物
    【鳥 類】−−>二羽二足系
    【哺乳類】−−>無羽四脚系
      -原獣類−−>別扱いすべきでは。
      -後獣類−−>有袋類でかまわないのでは。
      -真獣類−−>有胎盤類がわかり易い。

ナマケモノは変温機能を再開させたようだし、恒温動物で分けることはしないようだ。
四肢一尾でなくても、生きていける筈であり、その構造を保っているのだから、すべてを同族と見なすのは自然な見方である。ただ、見かけ上、四肢一尾ではないものでも、変化した証拠があるならこの仲間ということになろう。飛ばない鳥や、足のない蛇や、鰭足が見えない鯨がそういった動物に当たるというのは理解できる。
しかし、鳥類と哺乳類を分けているのに、哺乳類の3分野は同じグループと考える思考法にはとてもついていけない。

「原獣類」とは、カモノハシ、ハリモグラが含まれるのだが、これらは卵生である。と言うことは、温度変化に弱く爬虫類のような変温動物的体質なのでは。哺乳行為があったとしても、それがどれほど重要な特徴なのかはなはだ疑問。
素人にとっては、全体像が見える「四肢脊椎動物」の分類とはこんなところではないか。爬虫類とか哺乳類という分類をなくすことになり、現存種は8種になるがずっとわかり易いのではなかろうか。(ワニと鳥に連関を持たせるのが妥当かどうかは別として。)
 ○両生類
   ○亀類
   ○ワニ類−//−−−−−○鳥類
   ○トカゲ-ヘビ類
   ○カモノハシ/ハリモグラ類[単孔:卵生]
   ○−−−−//−−−−−○有袋類
   ○−−−−//−−−−−○有胎盤類


胎盤の有無はとてつもない差と思うのだが。体躯の構造が瓜二つの動物であっても、無胎盤である有袋類を哺乳類として一括りにする理由がよくわからん。子宮があるといっても、産まれるのは未熟児でしかない。巣で排卵して孵化まで面倒を見続けるのと、そう大きな違いはなさそう。育児嚢があり、母乳で育てるという点でも鳥とは全く違うのは確かだが、巣で幼鳥に給餌し続けるのと実質的にはそれほどの差がなさそうにも思える。ただ、巣立ちまでその場所を離れられないことで発生するリスクは抱えることになる。
草食の有胎盤類の場合、子供は産まれてすぐに立ち上がり群れに加わって移動できるから、そこだけ着目すれば、哺乳類として一括するのは妥当と考えがち。しかし、有袋類は以下のように草原の動物だけではない。有胎盤類にしても草原由来でない動物の場合、それこそ鼠から人間まで、お産の場所近くで子供を育てるのが普通だからだ。従って、こうした理屈は説得力を欠くと言わざるを得まい。
 ○豪州棲
    [陸上棲]昼行性
   オオカンガルー、アカカンガルー、フサオネズミカンガルー、パルマワラビー
   クオッカ(@ロットネス島)
   フクロアリクイ/ナンバット
    [陸上棲]夜行性
   ウォンバット
   バンディクート(昆虫、植物の根、種子:前肢で地面を掘り、吻端を地中に差し入れて採食)
    [樹上棲]半夜行性
   コアラ
    [樹上棲]夜行性
   ポッサム、フクロムササビ、フクロモモンガ、フクロヤマネ、フクロシマリス、ハイイロリングテイル
    [樹上棲-草食主体雑食]-夜行性
   フクロギツネ、ブチクスクス
    [土中棲]
   フクロモグラ
    [肉食]
   フクロネコ、フクロオオカミ
    [肉食]夜行性
   タスマニアデビル
 ○南米棲
   オポッサム、ケノレステス


なぜ、このような細かいことにこだわるかと言えば、胎盤を持つ動物の仕組みは、とんでもなく複雑だからである。有袋類と近縁など考えられまい。胎盤とは親と子を繋ぐための物理的な構造物にしか見えないが、親と子を別な生命体として峻別する器官である。本来なら、胎児は異物として認識される筈なのに、癌同様に排除機構が働かないように、胎盤がコントロールしている訳だ。どうしてそんなことができるのか、おそらく全くわかっていないだろう。
このような超高度な器官を持ちながら、持たない動物と同じカテゴリーと見なすという感覚は素人にはよくわからん。


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