表紙 目次 | ■■■ 人気動物考 ■■■ 2015.4.4 上野公園の最南端の入口には、臍の存在が目立つ蛙の噴水があった筈。なにか言われがあるのかも知れぬが、昭和文化的なイメージを感じさせる小モニュメントになっている。公園整備に随分と力が入っていると感心した覚えがある。しばらくは、上野は雑踏。のんびりどころではないから、確かめるのは随分と先。 その蛙だが、井の頭で、「カエル学にゅうもん」開催中らしい。お花見で池を散策していて知っただけ。(入園した訳ではない。)いかにも小学校低学年と幼稚園児童対象の学習展示という感じだ。(都立動物園・水族園ぐるり巡回企画だとか。)この年代に"カエルのいっしょう"の知識を詰め込んでから、すぐに実物を眺めれば、原体験として記憶に残るかも。それがプラスになるかはよくわからぬところだが。 小生としては、そんな場があるなら、「進化」を考えさせ、早々と知的刺激を与えたらよいと思うが、難しいか。お役所としては、そんなことより、皆様方のご要望に応え、「種の保護」のご教訓教育をせねばならぬだろうし、その活動状況のお知らせにも精を出す必要があろうから。 昔は、オタマジャクシはカエルの子ということで、学校にわざわざ蛙池を作ったりしていたものだが、池の手入れの暇などなかろうから、今は、遠足先の展示水槽を眺めるのがせいぜいというところだろう。どんな蛙がいるのかも、カエル好きの子供以外は全く知らぬという状態ではないか。そもそも、親が全く知らなかったりして。 まあ、花札の、柳にとびつく蛙がガマ似だったりする位だから、今始まったことではない訳だが。 日本の蛙は、民俗的見方で、極めて単純に分類されている。愛着感からだろう。従って、一度、名前を耳にすればすぐ覚えることができるのに、残念なこと。理科の分類視点でない、民俗的話はこまるのかも知れぬ。 と言うことで、今迄眺めた展示蛙を思い出し、(勘違いもあるかも) 小生的な分類を示しておいた。ご参考迄、と言いたいところだが、全く参考にならぬか。 【青葉に乗る林住類】 かはづ or 河鹿蛙, 鰍蛙,金襖子/Kajika frog/日本樹蛙 @国内 ・・・声はすれども。渓流系。どう見ても褐色である。 森青蛙/Forest green tree frog/− @国内 シュレーゲル青蛙/Schlegel's green tree frog/− @国内 ・・・林から、水田に集合。そんな棲息域は消滅。 【枯葉そのものの特種】@マレー半島南部/東南アジア島嶼の森林林床 (3角)木葉蛙/Long-nosed horned frog/三角枯葉蛙 ・・・これは一見の価値。 【雨好きタイプ】合唱歌手である。 "日本"の雨蛙/Japanese tree frog/雨蛙 @国内+大陸 ・・・葉に吸盤でひっついていて、どこにでもいる。 どこにもいない、と説くお方もいる。そうかも。 【赤茶体色類】無吸盤の殿様達。着物の色を変えたり。 赤蛙/True flog/日本林蛙 山赤蛙/Montane brown frog/− ・・・平野棲と山棲の違いだろう。展示は後者が多い。 殿様蛙/Dark-spotted frog @国内+大陸 ・・・水田近辺の草叢住い。解剖実験動物。 達磨蛙/Daruma pond frog/達摩蛙 @国内 ・・・素人的には殿様の別称。 沼蛙/Indian Rice Frog/澤蛙 ・・・殿様の家来として近所で生活。 【疣々類】触るな!とされ、嫌われる。 土蛙 or 糞蛙/Wrinkled Frog/− ・・・全身イボ。(ガマは耳疣。) 【ガマ/蝦蟇君達】<正式:ヒキ蛙>ドデンとした風格。 蟇蛙,蝦蟇 or 蟆/True toad/蟾蜍 ・・・普段は一匹でモゾモゾ。ココゾの時だけ集団。 大蟇蛙/Giant toad/美洲巨蟾蜍 @南/北米 ロコ蟇蛙/Rococo Toad/− @海外 ・・・要するに大きいというだけ。 【現代になってから渡来】住み着いているらしい。 牛蛙/American Bullfrog/美国牛蛙 or 海蟾蜍 ・・・赤蛙系。食いモノとして来日。 【ペット的渡来展示種】一般に、外見が派手である。 だから目立つと考えてはいけない。 もちろん、目立ちたがり屋の、危険な輩もいる。 苔蛙/Mossy bugeyed frog/− @ベトナム北部の高湿度森 ・・・ボッ〜としていると見逃してしまう。 朝鮮鈴蛙/Oriental fire-bellied Toad or Oriental bell toad/東方鈴蟾 ・・・鈴の音が人気なのか。 アフリカ牛蛙/African bullfrog/− ・・・大きい。当然、食欲旺盛。 子守蛙 or ピパピパ/Surinam toad/負子蟾 @中央/南米の沼地 ・・・習性が奇妙。 ベル角蛙/Argentine horned frog/鐘角蛙 @南米東側の草原地域 ・・・鮮やかな斑模様。パックマンと呼ばれたり。 錆トマト蛙/False tomato frog @マダガスカル ・・・マニア歓喜。素人は一言、"色が独特"。 (緑)斑矢毒蛙/Green and black poison frog/− @中米と近隣南米の森林 ・・・軍隊迷彩色風だが美しい。 藍染矢毒蛙/Dyeing poison dart frog @ガイアナ、スリナムや近隣 ・・・藍色に黒と黄の斑点。いかにも猛毒危険表示。 【見たこと無しの図鑑種】見てもわかるまい。 昔と今の骨格モデル比較ができると面白そう。 昔蛙/New Zealand primitive frog/滑蹠蟾 ・・・生きているジュラ紀の化石だそうな。 動物園の見所−INDEX >>> HOME>>> (C) 2015 RandDManagement.com |