---IT分野での大統領のリーダーシップ

            2000年の独立記念日の動き

 米国政府の研究開発施策を見る場合、その前提として、包括的な政策があることに注意すべきだろう。

 明らかに、米国の政策は、安全保障(軍事)と経済の2本からできている。前者はソ連の崩壊で一段落した感がある。したがって、後者にウエイトが置かれる。こちらについては、現在の好況を持続させるといった、技術論ではなく、本質的な変化に挑戦しているといえよう。世界に冠たる情報型経済を作り上げようと奮闘しているのだ。

 政治のリーダーシップというものは、こうしたものだという見本が、2000年の独立記念日(7月4日)を前にした動きに見ることができる。政治家としての業績を歴史に残そうという強い意気込みさえ感じる動きだ。

 クリントン大統領の演説が、1日、フィラデルフィアの独立記念国立歴史公園(Independence National Historical Park)で行われた。インターネット時代に突入することを高々と宣言したものである。
 実は、その前日、6月30日に、電子署名法案に署名したのだ。ついにE-コマースは法的根拠を持つようになった。ビデオデッキの大きさのサーバーを皆が持つようになり、様々な書類をすべてオンラインで処理できるようになる。いよいよ情報社会への歩みが始った。まさに記念日と言ってよいだろう。

 象徴的なのが、6月24日始めたインターネット放送である。今迄続けてきた、大統領のメッセージのラジオ放送をインターネット放送に転換したのだ。時代の流れを示したのである。
 しかも、その内容もタイムリーである。「E-Government」構想を打ち出したのである。政府が率先して情報経済を作ることを宣言したというべきだろう。
 将来の目標を示すだけでなく、すでに現時点で国民がすぐに利用できる点もアピールした。以下の領域のウエブサイトである。
ヘルス、教育(教師・父兄・生徒向)、小企業、環境、統計、年金、保険、社会保障、教育・研究機関、住居と地域開発
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