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2002.11.22
 
 


ベンチャー優位の法則…

 SOI(Silicon On Insulator)ウエハ市場がついに立ちあがった。ガートナーデータクエストによれば、2001年の総ウエハ需要が対前年比マイナス29%なのに対して、SOIは16%増だ。(http://www.gartner.co.jp/press/pr20021002-01.html)

 SOIは低消費電力・高速動作が可能だから、今後、携帯・モバイル機器用デバイスに広く使われることになろう。

 こうした流れは、昔から予想されていた。このチャンスを生かそうと、1990年頃から、日仏米の3社が熾烈な開発競争を繰り広げた。(米原、他「0.1μm時代の高品質SOIウエハー技術」応用物理,71(9),1102-1112,2002)
 ・キャノン---ELTRAN法(Epitaxial Layer Transfer)
   (http://www.canon.co.jp/eltran/press/index.html)
 ・SOITEC---基板を貼り合わせるUNIBOND法
   [フランス 1992年設立]
   (http://www.soitec.com/about/a_1.htm)
 ・Ibis Technology Corporation---SIMOX法(Separation by Implanted Oxygen)
   [米国マサチューセッツ 1987年設立]
   (http://www.corporate-ir.net/ireye/ir_site.zhtml?ticker=ibis&script=2100)

 1999年には、どの方式でも現行シリコンウエハ並の機能が実現できる、との特性評価結果が報告される。(SOI・エピ技術委員会[大見忠弘東北大教授])
 この頃から、生産への本格的取り組みと、本格的商用デバイス応用競争が始まった。

 ベンチャーの2社は果敢な動きを見せ、設備投資を行うと同時に、半導体メーカーでの商用化を一気に促進させた。さらに、日本のシリコンウエハメーカーにSOIウエハ製造技術のライセンスを導出し、コスト優位性の確保にも成功した。
 一方、大企業は、設備投資は行ったものの、シリコンウエハメーカーではないから、一気に大型生産体制構築には進めない。半導体メーカーでの本格利用も2003年からのようだ。

 半導体業界は、性能とコストで大差無いなら、先手必勝である。
 そのため、生き残りを賭けたベンチャーが勝つ場合が多い。チャンスと見ればすぐに動くからだ。

 SOIでも同じことがおきそうだ。


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