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2002.8.11 |
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中国脅威論(1)…出張途中のビジネスマンが車中でなにげなく読んでしまう雑誌の2002年8月号に、“中国脅威論は幻だ”との無署名記事が掲載された。日本企業に自信をとりもどさせようとの意向らしいが、残念ながら趣旨を理解できなかった。
中国が「世界の工場」と呼ばれるようになったのは、生産量トップクラスの工業製品分野が増え続けているからだ。 すでに、多くの工業製品で世界最大の供給基地の地位を獲得している。まずは、この現実をおさえる必要があろう。(日経新聞2001年7月27日掲載のシェア調査でも、その状況が明らかになった。) この流れで、注意すべきは、すべての産業がワンセットで伸びて来た点だ。 このような全方位型伸張は、安価な労働力提供による、単純アセンブリのコスト競争の勝利だけでは実現できない。産業全般のインフラ整備が不可欠なのだ。 つまり、日本の強みでもある下請けネットワーク同様に、中国にも、部品や材料の調達ネットワークが完備された、と見なせる。当然ながら、この前提である、交通(空港、港湾、高速道路)や電力・通信といった産業基盤整備も、的確に進んでいるといえよう。 この状況で、部分的に「中国のほころび」を指摘されても、中国産業の競争力が低下するとは信じ難いのではなかろうか。 アジアの先進性の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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