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2005.10.26
 
 


モーターショウに早く出して欲しい車…

 ついこないだ、第61回フランクフルトモーターショー[2005年9月17日〜25日]の話(1)が賑わっていたと思ったら、今度は第39回東京モーターショー[2005年10月22日〜11月6日]の開催だ。(2)

 それにしても、自動車人気は凄い。

 どうしても必要なモノはとっくに揃ってしまい、自分のセンスに合ったものを求めるようになると、特定の人の琴線に触れそうな商品市場は活性化する。
 自動車はその典型だろう。
 しかも、産業界がシステマティックに選ぶ楽しみを提供してくれるのだから、優れたシステムである。

 この世界を見ていると、富める者と貧しき者への2極化と叫ぶ声にビジネスマンが無関心になるのは当然だという感じがする。
 どうしてか、ポイントをまとめておこう。

 第一に、自動車産業は今もって成長しており、素敵な車に乗りたいと考える人が益々増えていると実感できるからだ。自動車産業が、一部の富める人の為の車作りに邁進し始めたとは思えまい。
 ミクロの国内経済で見ている人と、マクロの世界経済を見ている人の違いと言えるかもしれない。

 第二に、自動車の世界では、富と貧困の2極化が対立に繋がらないという点があげられよう。お金がなくて、とても買える力などなくても、素敵な高級車は見ていて楽しいと語る人は多い。それが先進国の実態ではなかろうか。要するに、お金持ちの消費は歓迎されているのである。

 第三に、個々の消費者のマインドのなかに、富める者としての見方と貧しき者としての見方が同居していることがあげられよう。これこそが、1990年代からの先進国の流れだと思う。
 かつてなら、お金持ちが、1円でも安い商品を購入するとは思えなかっただろうが、今は違う。たいして違わない商品が並んでいたら、一番安い商品を買うお金持ちが増えている。日常生活そのものは、中堅サラリーマンと同じに見えるが、実際は大富豪という例も少なくないのである。
 逆の例の方がよかろう。収入に不釣合いな高級車を購入する人達は昔からいた。極く一部の人と見なされていたと思う。しかし、今は違う。社会が成熟すれば、こんな見方は通用しない。一応の生活水準が達成されたから、消費は、好き好きである。つまり、堅実な買い方を基調にしていながら、かつてなら無駄遣いと言われた購入も敢えて行うのである。無駄といえば無駄な消費だが、購入したいのである。楽しいし、心が豊かになるからである。お金持ちの真似をしているのとは違う。

 お陰で、モーターショウもファッションショーのような感じになってきたような印象は否めない。
 コンセプトカーも出展されてはいるが、どうもしっくりとこない。

 運転の楽しみ方を提起するような、文化的なイノベーションが必要なのではないかと思う。

 などと考えてしまったのは、最近、ロボット自動車レースのニュースが流れたからである。
  [2005年10月10日付CNN.com(3)]

 この報道によれば、ネバダ州Mojave砂漠で、遠隔操作無しの無人自動運転の自動車レース“the Grand Challenge”が行われ、出場23台のうち4台が完走したという。18台は、機械的な問題とセンサー故障で脱落したそうだ。
 1年前は完走車ゼロだったのだ。

 驚いたのは、1位チームが使った車がVW Touaregだったこと。このクラスの車が、ダートやオーバーハング、トンネルがある132mile(211Km)の悪路を時速20〜30Kmで走ったのである。
 このことは、自動運転制御技術はすでに成熟しており、安全性と信頼性を別にすれば、いつでも商用化可能なレベルに到達していることを示す。

 言うまでもないが、このレースは軍用車両のためのもので、優勝したStanford Universityチームは賞金200万ドルを獲得するらしい。

 この先、軍用ロボット車開発へと進むのではなく、こうした技術を一般車に活用して欲しいものだ。
 重要なのは、どう生かすかである。

 --- 参照 ---
(1) http://www.iaa.de/2005/www/Englisch/medien/newsvoll.php?text_id=63
  http://techon.nikkeibp.co.jp/article/EVENT_TOP/20050708/106566/
  http://www.carview.co.jp/fms/2005/report_default.asp
(2) http://www.tokyo-motorshow.com/
(3) http://www.cnn.com/2005/TECH/science/10/10/robot.race.ap/index.html


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