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2007.10.22 |
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車人気に翳り…2007年8月の乗用車販売数対前年の伸び率が久しぶりにプラスになった。中越沖地震で遅れた分が加算されただけだとか、新モデル投入で復活したとか、説は色々だったが、9月はマイナスとなり、図のように、市場縮小傾向が変わる兆候ではなさそうである。(1) なにせ、8月の中古車販売はひどかったそうだから、かなり深刻化しているようである。 この調子では、2007年10月26日に開催される東京モーターショウ(2)にカンフル剤効果は期待できそうにない。 と言うのは、若者に車の関心が薄れているというのに、相変わらずデザインを変えるといった程度の対応だから。 他の交通機関で間に合うから車は特に必要でもないし、その割にお金を食うから、他のものにお金を使った方がよいと考える人が増えているのに、デザイン一新では流れが変わるとは思えまい。(3) そもそも、若者のほとんどは都会で働いている。 当然ながら、車に乗るのは休みの日。そこで遠出を楽しむのだが、どこへ行くにしても渋滞にまきこまれる。しかも、ドライブといっても高価なカーナビに従がうだけ。 もしドライブの愉しさを感じなくなれば、使い易くなってきたタクシー・電車利用の方に魅力を感じるだろう。行動の自由度と経済合理性からいえば、こちらに軍配があがるからだ。乳飲み子を抱える人は別だが、面倒なのは、駅の混雑と、せいぜいがキャリーバッグを押す位のものだろう。 車を持っていないと仲間外れになりかねないとか、肩身が狭いという感覚が失われれば、車人気は一気に萎むかもしれない。車が不可欠な人でも、製品保証さえあれば、それこそ中国製の安価な車でも十分と言い出しかねない。 おそらく、時代の変わり目なのだろう。 実際、2000年から2007年で、20代で車を欲しいと思う人は半減し、全体の4分の1になったという調査もある。車の所有率も10ポイント低下し、13%。(4) しかし、1ヵ月間に自由に使えるお金は若干だが増えているのだ。身の丈に合わせた生活をするようになり、免許を持っていても、車を買う必要なしとのムードが高まってきたようである。それこそがエコで最善といわれれば、車メーカーは反論できまい。 --- 参照 --- (1) 「新車販売台数(登録者) 乗用車合計(普通+小型)」 日本自動車販売協会連合会 http://www.jada.or.jp/contents/data/type/index04.php (2) http://www.tokyo-motorshow.com/release/press_release/20070920-1.html (3) 「若者のクルマ離れに関する検証」 M1・F1総研 分析レポートVol.2 [2007年2月] http://www.m1f1.jp/m1f1/files/report_070228.pdf (4) 「20代の暮らしぶり地味、貯蓄意欲は高め・日経調査」 日経NET [2007.8.22] http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070822AT1C2100D21082007.html [新聞紙上] 「ミニマムライフ、巣ごもる20代」 2007年8月22日付 日本経済新聞3面/日経流通新聞MJ1〜3面「MJ若者意識調査」 (車のイラスト) (C) 素材のプチッチ http://putiya.com/ 自動車の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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