表紙 目次 | ■■■ 健康の考え方 2014.11.12 ■■■ 海藻摂取は控える方が無難では 海藻は健康にプラスということで、毎日食べている人が少なくないという。 リスクを知っているならかまわないが、ヨードを摂り過ぎていないか確認した方がよいのでは。 ヨード欠乏で、甲状腺異常になることはたいていの人がご存知。世界的には、海藻を食べる人は少ないから、不足しがちな人だらけと言ってよさそう。 従って、それに対処する動きが生まれる。しかし、日本に関しては、それはほとんど杞憂の話と言えそう。体に必要な甲状腺ホルモンを作るのに必要なヨウ素は、成人では一日0.095mgというのだから。海藻嫌いでなければ、日本人で不足する人は滅多にいまい。 しかし、それで安心という訳にはいかない。過剰摂取でも同様な結果を生むことが知られているからである。ところが、どういう訳か、こちらへの関心は薄い。世界的に見れば確かに例外的現象だから、そうなるのかも知れぬが。 当然ながら、そのリスクがどの程度かは、調査分析済である。 → 「海藻摂取と甲状腺がん発生との関連について −多目的コホート研究(JPHC研究)からの成果−」 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター予防研究グループ 要点としてはこんなところ。・・・ ・ほとんど毎日海藻を食べる女性で、 統計学的に有意に甲状腺癌リスクが高くなる。 ・閉経後の女性でのみ、 海藻摂取が甲状腺癌のリスクあり。 海藻過剰摂取が甲状腺癌にすぐに繋がる訳ではないかも知れぬが、注意した方がよいのはいわずもがな。 韓国は甲状腺癌多発地域としてとびぬけているが、ヨード欠乏がこの地域だけ目立つのは解せぬと思ったが、ひょっとするとヨード過剰かも知れぬ。山がちの国土であっても、海藻を多食しているのかも。 → 癌をもっとよく知る機会が到来[2013.10.24] 韓国は大豆もやしがお好きな食風土だから、生豆を誤って食べたり、ドングリ食があるから、灰汁が混じる可能性を考えたが、邪推か。 ドングリは邪推の可能性が高いが、生大豆食は、ヨード取り込み抑制が発生するのは確かである。 生に近い豆を食べたりしているのではと見ただけ。 大豆は健康に大いに寄与する素晴らしい食材だが、ここだけが欠点。 日本の先人達は、そこを知り抜いていたようで、徹底的に加工方法を検討したようだ。世界に冠たる食技術と言ってもよいと思う。 多分、加工しても、抑制成分は微量含まれていることになろう。勘でしかないが、逆にそれが、日本では健康にプラスに働いているのではなかろうか。もともと、海藻リッチな食生活を送っている訳だから。 尚、米国のCouncil for Responsible Nutrition(CRN)の"Vitamin and Mineral Safety 2nd Edition"によれば、1日のIodine上限摂取量は以下のようになっている。 CRN ULS 2004・・・500μg/day US FNB UL・・・1,100μg/day EC SDF UL・・・600μg/day UK EVM SL or GL・・・300μg/day supplement 930μg/day total(GL) Japan UL(1999)・・・3,000μg/day (source) 伊藤病院@表参道のサイト 「甲状腺の病気について(腫瘍性疾患)」 「ヨウ素と甲状腺の関係 > ヨウ素を含む食品」 CRN www.crnusa.org/safetypdfs/030CRNSafetyIntlTables.pdf (C) 2014 RandDManagement.com |