■■■ 「說文解字」 卷一 を眺める[7] ■■■
巻一での「易経」引用は7件。🙶引@01🙶
4種の卦([03]屯卦 [25]无妄卦 [29]坎卦 [30]離卦)を採り上げており、できる限り用例を入れようというこかも知れない。
しかし、なんといっても目を引くのが、艸部の"蓍"。
  <以爲𢿙>
筮竹の前身であり、確かに陰陽(偶 v.s. 奇数)の出目で神意を占う道具として用いられる鋸草であるから、そんな話として通り過ぎるところだが、筮竹の長さが異様。
  <天子蓍九尺 諸侯七尺 大夫五尺 士三尺>

しかも、≪易經≫に、この類似文章がみつからない。どう見ても他の書からの引用であるが、それは"蓍"の長さではなく、"堂"の広さである。
"蓍"の長さについての記述例は、八尺。
  ---「史記」龜策列傳第六十八---
  傳曰:
    "天下和平 王道得 而 蓍莖長丈 其叢生滿百莖"
  方世取蓍者 不能中古法度 不能得滿百莖長丈者 取八十莖已上
    蓍長八尺 即難得也
  人民好用卦者 取滿六十莖已上 長滿六尺者 既可用矣


蔓草ならわかるが、直立する茎長8尺の草があったのかはわからぬが、繁茂状態の"蓍"の草丈が大体単位としての"尺"に達するということ違うか。数の草なのだから。(茎を採取すると、せいぜいその6割だから、8〜9尺の用具にするには15本以上繋げる必要があり、制作方法が気になる。)どうあれ、天子は9尺の御堂のなかで8尺の鋸草製筮竹を用いて占っていたのだろう。

その様なデザインとする真意は掴みかねるが、官僚は皆行っていた様だ。一種の数のマジック感が一世風靡していたことになろう。

要するに、「說文解字」は、中華帝国はほとんど数字フェチの社会ですゾ、と伝えている訳である。以下は卜占用具ではなく、竹製算法用具の話だが、筮竹同様に握って使用するようで、個数が多く使い難い印象があるが、謎めいた精緻な山積方法が好まれたのだろう。・・・
【「漢書」卷二十一律曆志第一】
 數者 一 十 百 千 萬也
           所以算數事物 順性命之理也
 《書》曰:
   先其算命 本起於黃鐘之數
   始於一而三之 三三積之
     歷十二辰之數 十有七萬七千一百四十七
       而 五數備矣
   其算法用竹 徑一分 長六寸
     二百七十一枚 而 成六觚 為一握
 1 101 102 103 104…五數
 11 x 311 = 177,147…歷十二辰之數
 1 + 6x1 + 6x2 + 6x3 + 6x4 + 6x5
   + 6x6 + 6x7 + 6x8 + 6x9 = 271…六觚一握
  

一丄示三王玉玨气士h屮艸蓐茻 

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