■■■ 「說文解字」 卷三 を眺める[6] ■■■ その先に繋がる<又>→<攴>系記述は巻四への導入部。 その<攴>の部首文字自体は「古事記」では非使用だが、部首デリバティブ文字は多数あるので、使用されている文字は少なくない。(整故政改變敗鼓攻・・・) ├──────────①⇒巻五 ①言─②音─③䇂─④丵─ ┌─────┘ ④菐 ├┬┐ ⑤⑤⑤ 又𠬜𠬞 │└─────┐ ├──┬───│───⑥⇒巻四 ├┬┐├┬┬┐├┐ ⑥⑥⑥⑥⑥⑥⑥⑥⑥ 攴皮寸殳臤𦘒𠂇異共 ├┬─────────⑦⇒巻四 ⑦⑦ 卜教 ├┐ │⑧用 │ 深い箇所での、「古事記」使用文字は、 "用(可施行[卜+中])"†。 もっぱら歌の仮名として用いられているが、地文でも、割註指定の音読み文字として使われる。 國稚如浮脂 而【久羅下那州多陀用幣流】之時 於是 天~諸命以 詔伊邪那岐命・伊邪那美命二柱~: 「修理固成是多陀用幣流之國」 ・・・上記の常識的読みは"ただyoえる"だが、小生は、"ただyuえる"とした方が音が美しい気がする。陀と用は佛語漢字でもあり、哲学的なトーンを佩びた読みにしたいだろうし。 少数用例になるが、発音ではなく、意味文字として使用されている場合も。 (或一句之中 交用音訓)@序の漢文 坐葛野之松尾 用鳴鏑~者也 爾 火遠理命 謂其兄火照命:「各相易佐知欲用」 些末なことが気にかかる理由は「說文解字」収録字体を眺めたから。 どう見ても、棒杭を立てて木の枝を絡ませて組み上げた柵。言うまでもないが、柵の意味ではなく、この柵で何かを何かの目的で囲ったことを示していることになる。多分、生贄"用"捕虜、あるいは、その代替の犠牲だろう。 字体的に繋がりを感じさせない"卜"の構成文字と判定している以上、他に考えようがあるまい。 尚。部首"用"のデリバティブ文字は「古事記」では非使用。あくまでも字形としての柵からの発展形文字だから、意味的には犠牲とは繋がっていそうにない。 †巻七の部首<𠔼>収載の"同"と同字との解説もあるが、その理由の程は分からず。 ⏩続 │巻二 ⇒ ⑥口 ├┬┬┬┐ ││⑦⑦⑦ ││品吅凵 │││└───⑧哭─⑨─・・・─⑭ ││└────⑧龠─⑨ ││ ││巻三 │①㗊 ├┬┬┐ │││├┬┬┬┬───①⇒巻五 │││││││①舌 ││││││││ │││││││②干 │││││││ ││││││①𧮫 ││││││ │││││①只 │││││ ││││①㕯 ││││ │││①句 │││ ││①丩 ││ │①古 ││ │②十 ││ │③卅 │ ①言 ├┐ │②誩 │ ②音 │ ③䇂 ├┐ │④丵 │ ④菐 ├┬┐ ││⑤𠬞 ││ │⑤𠬜 │├┐ ││⑥共 ││ │⑥異 │├┐ ││⑦舁 ││ │⑦𦥑 │├┬┬┐ ││││⑧䢅 ││││ │││⑧爨 │││ ││⑧革 │││ ││⑨鬲 │││ ││⑩䰜 ││ │⑧爪 ││ │⑨丮 ││ │⑩鬥 │ ⑤又 ├┬─────────⑥⇒巻四 │├┬┬┐ ││││⑥𠂇 │││││ ││││⑦史 │││││ ││││⑧支 ││││ │││⑥𦘒 ││││ │││⑦聿 ││││ │││⑧畫 ││││ │││⑨隶 │││ ││⑥臤 │││ ││⑦臣 ││ │⑥殳 ││ │⑦殺 ││ │⑧𠘧 ├┬┐ ││⑥寸 ││ │⑥皮 ││ │⑦㼱 │ ⑥攴 ├┬─────────⑦⇒巻四 │⑦教 │ ⑦卜 ├┐ │⑧用 │ ⑧爻 │ ⑨㸚 (C) 2024 RandDManagement.com →HOME |