■■■ 「說文解字」 卷十二を眺める[13]  ■■■
巻十二の「詩経」引用でのハイライトは儒教政治勢力が嫌う恋歌。
(婚姻は宗族繁栄のためのもので、同姓婚は禁忌であり、男女恋愛と婚姻を結ぶ付けられると、儒教国家の制度は破綻しかねない。宗族に無関係の男女関係なら、宗族長統制/繁栄にプラスなら推奨されるべき動き。もちろん、恋愛では無い。・・・歌垣ベースの母系色が濃い倭人社会とは正反対。)

⓬㜝[含怒]
  碩大且㜝

怒貌といっても、dignifiedであり、それこそが美しさだったりする。本気での怒りとは無縁。
表情とは、刺青が行われていた様に、眉目で決まる訳で、引き締まった知的容貌は魅力でもあったと見た方がよい。個が確立している女性に惹かれる訳だが、それは、大概、宗族間の婚姻取引上の思惑と衝突することになる。
いかに、その手の気分を取り払って解釈するかが、儒教勢力の学者の大仕事になる訳だ。

当然ながら、<儼⇒㜝>しかあり得ない。

  有美一人 傷如之何・・・
  有美一人 碩大且卷・・・
  有美一人 碩大且儼・・・ [国風 陳風 澤陂]

体躯がしっかりしていて、ふっくらとした印象を与える女子の魅力にはとても勝てないという詩である。歌垣的なセンスが底流にありそう。

この手の言い回しはよく使われていたのだろう。
  彼其之子 碩大無朋・・・
  彼其之子 碩大且篤・・・ [国風 唐風 椒聊]
  



出其闉闍
士之耽兮
攕攕女手 ⇒摻摻
左旋右搯 ⇒抽
莫捫朕舌
控于大邦
摕蝀在東 ⇒蝃蝀
百祿是揫 ⇒遒
助我舉㧘 ⇒柴
赤舃掔掔 ⇒赤舄几几
捄之陾陾
予手拮据
摡之釜鬵 ⇒溉
穫之挃挃
抑釋掤忌
𢯱束矢其𢯱 ⇒搜
摽有梅
有娀方將
𡚾靜女其𡚾 ⇒姝
𡡗𡡗 ⇒婉兮孌兮
糾糾葛屨
以妟父母 ⇒n.a.
市也媻娑
屢舞姕姕 ⇒僊僊
邦之媛兮 ⇒邦之媛也
𡝩桃之𡝩𡝩 ⇒夭夭
碩大且㜝 ⇒卷 篤 or 儼
 ⇒薈兮蔚兮
實始戩商 ⇒翦
攕攕女手 ⇒摻摻
載戢干戈
中唐有甓
彤弓弨兮


𠃉不至西鹵鹽戶門耳𦣞手𠦬女毋民丿𠂆乁氏氐戈戉我亅珡乚亡匸匚曲甾瓦弓弜弦系 

│ 巻十一

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├┐ ├┬┬┬┬┐
②② ②②②②②②
燕龍 沝𡿨永谷雨魚
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 ③③
 飛非
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│├┐ 巻十二
①①
𠃉不
│└──西

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②②
門耳
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③③
𦣞手
┌┤
④④
𠦬女
┌┤
⑤⑤
毋民
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 ⑥ ⑥⑥⑥
 氏 丿𠂆乁
 │   │
   
┌───────┘
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⑨⑨⑨
亅珡乚
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 ⑩⑩
 亡匸
┌─┘

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⑬⑬
弜弦
 └────────── ⇒巻十三
     

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