トップ頁へ>>> |
オジサンのための料理講座 ←イラスト (C) SweetRoom 2008.8.6 |
「料理講座」の目次へ>>> |
|
素麺の季節…沖縄の夏。 冷やしたサンピン茶(ジャスミンティー)が美味しい。 一日、こればかり飲んでいる人が多いようだ。 さて、お昼だ。 冷やし中華でも、と思っても、さっぱり見かけない。 そんなものに人気はない土地柄のようだ。 暑くても沖縄そばということか。 そのかわり、ソーミンチャンプルーがある。 油で炒めているわりに、結構、さっぱりしている。 削り節がかかっているのも嬉しいものだ。 夏といえば、素麺と冷奴という感じがするが、同じ材料で違う料理を試してみよう。 題して、「87番 とうふめん」。 それは一体何だと言われそうだが、江戸期の料理である。当時のレシピ本を眺めたいなら、電子図書館でご覧になれる。(1) ・・・豆腐を砕き、青菜の微塵切りを、等分にしたものを油で炒めて、水をいれて煮る。 さらに、素麺を少し強めに茹で、よく洗って、醤油であえる。 これが夏料理かと言われそうだが、素麺もこの時代より前はもっぱら温麺だった。薬味で涼感を楽しむしかなかったのである。温麺に比べれば、こちらの料理の方が夏向きだろう。 お〜。 そういえば、沖縄のソーミンチャンプルーも素麺炒めだった。もっとも、あれほど好きな島豆腐でも、これには使わないようだが。 と言うことで、現代版の「とうふめん」を作ってみよう。 冷やし素麺より多少手間はかかるが、それほどたいした労力という訳ではない。 【1: 出汁を用意する。】 出汁をとり、塩を少し加えて味を調整。 (粉末出汁の素でもよい。) 【2: 素麺を茹でる。】 先ずは、素麺を茹でる。 (できれば古いもの。) 芯が残る位の硬さで笊にあげる。 (柔らかくなったら失敗。) 流水でよく洗う。 (麺がくつかないように粘りをとる。) 油をふり、麺になじませて30分程度放置。 【3: 豆腐と青菜を炒める。】 木綿豆腐をよく水切りする。 柔らかいようだったら、電子レンジで短時間加熱し、水をとばす。 油をひいたフライパンを強火で加熱する。 豆腐を手で砕いて入れ炒める。 十分熱が通ったところで、青菜の微塵切りをさらに炒める。 (売っている廉価な青菜は水菜しかないかも。小松菜がよいのだが。) 青菜がしんなりしたら皿にとる。 【4: 素麺を炒めて、すべてを混ぜる。】 フライパンをさっと水洗い。 油をひいて 最高の強火で熱する。 十分熱くなったら、茹でた素麺を入れ さっと炒める。 間髪をいれず、豆腐と青菜の炒めたものを入れよくかきまぜる。 【5: 味をつける。】 熱が通ったら、出汁をかける。 最後に、香りつけに醤油をさっとかけ、一混ぜしてから、皿に盛る。 冷やした麦茶と一緒に頂こう。 ちなみに、ソーミンチャンプルーの場合は、油はラード。塩は「島マース」。出汁は鰹節。 缶詰のツナと小口切りしたニラが基本形で、ボユーム感が欲しい時は、他の野菜を入れたりするようだ。 ともかく、強火ですべてを一気に短時間で炒めることが美味しさの秘訣だろう。 皿にもったら、削り節や万能ネギをふりかけることもある。まあ一種のサービスなのかも。 尚、ツナ無しの、ニラとの炒め物の場合は、ソーミンタシヤーと呼ぶそうだ。 こちらも、挑戦の価値あり。 沖縄料理の場合は、サンピン茶ではなく、オリオンビールだろうか。 --- 参照 --- (1) [国立国会図書館 近代デジタルタイブラリー] 淮南狂道人: 「豆腐百珍」1889年 http://kindai.ndl.go.jp/BIImgFrame.php?JP_NUM=40069230&VOL_NUM=00000&KOMA=11&ITYPE=0 (ソーミンチャンプルーの写真) [Wikipedia] (C) jetalone Somen chanpuru (Okinawan fried somen).jpg http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F:Somen_chanpuru_%28Okinawan_fried_somen%29.jpg 「料理講座」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
|
(C) 1999-2008 RandDManagement.com |