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オジサンのための料理講座 ←イラスト (C) SweetRoom 2009.7.8 |
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素人のトルコ料理…トルコ料理は日本人に合うとか。 スパイスやソースでなく、食材の旨みと美味しい塩を好むのではないか。 ただ、油は入るが。 トルコに一度遊びに行ってみたいと思うが、なかなか実現できずにいる。それなら、家庭料理でも試すとするか。 トルコ料理のイメージを描くと、どうしても、よく見かけるドネル・ケバブ(回転焼)になってしまう。「シシシ・ケバブ」という言葉を知らない人はいないし、車屋台が結構流行っているから致し方ないが、これはBBQに近いから、野外かレストランの食事で、家庭料理ではなさそうだ。串焼きのチョプ・シシケバブにしても、日本で言えば、飲み屋の焼き鳥と見てよいのでは。回教圏だから、酒は避けるのかも知れぬが。 (もっとも、長崎では、トルコライスという洋食が一番にあがるらしい。(1)不思議なことに、およそ、トルコ食文化とはかけはなれたものである。) すると何か。 一つは、ヨーグルト(yogurt)料理か。これは、トルコ語だというから、コーカサスと並んで発祥元なのだろう。 と言うことは、もともとは羊の遊牧民族だったということか。中央アジア辺りと近しい食文化ということか。 “Mantu”という言葉が残っているのも、そんなところか。もともとは、小籠包だったものが、水餃子型になったものだろう。ロシアで言えばペリメニに当たる。中国に入ると、饅頭はどちらかといえば、中味の無い蒸包子を指すようだが。日本に入ると、肉は禁忌だから、小豆餡入が基本となったということか。 レストランの“Mantu”は結構な大きさだが、それは作る側の都合のようで、家庭用はできる限り小さなものを作るらしい。まあ、ちょっと手数がかかるので遠慮しておこう。 そうなると、挑戦すべき料理は、【Dolmast(野菜詰め物)】か。一番知られているのは、ロールキャベツだ。 ロシア料理的なイメージが強いが、トルコから、ウクライナに入り、それがロシアに定着したのだろう。日本では欧風料理にされているが、遊牧民が定着し野菜を大量に食べるようになった最初の料理なのかも。もともとは、キャベツではなく、葡萄の葉だったという話もあるようだが本当なのだろうか。 まあ、挑戦するにあたっては、和様ではなく、いかにもトルコ風にしたい。良質のオリーブオイルと塩の味で食べるということ。スパイス 【野菜】 ・これは、キャベツの葉だろう。(茄子、ピーマン、ズッキーニに穴を開ける手も。) ・野菜の量を多くすること。(肉料理というより、野菜料理と考える) 【詰め物】 ・肉はマトンにしたいが、トルコでは余り消費されぬ牛挽肉にしておこう。 (イスラムは豚は禁忌) ・もちろん玉葱の微塵切りを使う。 ・肉用スパイスは入れない。胡椒と塩のみ。 ・ハーブはイタリアンパセリを入れても。 (ミント風味を入れることがあるようだが、これはどうも。) ・忘れてならないのが、米。 ・さらに、松の実あるいは砕いたピスタチオ。 ・干し葡萄を入れても。 ・穴詰めの場合は蓋はミニトマトが便利である。 【煮汁】 ・キャベツの茹で汁を使おう。(スープ系の味を入れない。) ・油を入れよう。(もともとは向日葵油かも知れぬが、オリーブオイルで。) ・レモン汁を入れる。(入れすぎると酸味が効きすぎるので注意。) ・ミニトマトを使う時は、トマトペーストも入れるとよさそうだ。 メインはこれでよいとして、その前にディップでパンを頂こう。豆、野菜、乳の3種類でいこうか。パンはトルコのものは売っていないし、作るのも大変だから、バタールでどうか。 ディップは単純な料理である。味付けの基本だけわかればなんでも作れる。とにかく、[オリーブオイル/塩+大蒜]でなんとかなる。これに、香り[ミント+レモン汁]付け。もし、必要なら唐辛子も入れればよい。口に合うように、適当に抜いてもよいのである。注意すべきは、ミント味とレモンの酸味。強すぎると違和感が出過ぎる。唐辛子も刺激が強すぎるような配合は慎もう。 【豆】 ・ひよこ豆煮物しかなかろう。 ・この場合練り胡麻を加えないとしまらない。 【トマト】 ・野菜ならなにをおいてもトマトだろう。 ・胡椒が不可欠だと思う。唐辛子は不要か。 ・レモン汁は酸味がきついので避けた方がよいかも。 ・トマトは生の熟したものが最高。玉葱微塵切りを加えれば十分。 ・トマトペーストでもよいが、風味が弱いから、唐辛子はあった方がよい。 【ヨーグルト】 ・プレーンヨーグルトを使うが、水分が多いものが多いので、取り去るとよい。 (紙のコーヒードリップがあれば、それを利用すると簡単である。) ・ヨーグルトだけでは味が薄いのでカッテージ・チーズを加える。 (牛乳は安価なので、自製がお勧め。煮沸してレモン汁添加すればよいだけ。) (フェタのような羊・山羊のチーズが欲しいところ。クリームチーズという手も。) ・油は不要。(その代わりオリーブを入れたら如何。) ・大蒜は避けた方がよいかも。 ・レモン汁の添加は酸味が強すぎることになるので要注意。 デザートは2種類作ろう、イスラム圏は酒を避けるので甘味は大人気である。頭が痛くなるほどの甘さが特徴のようだ。 一つは、【Incir Tathst】。 少々高価だが、白色のドライイチジクを購入。これだけでも美味しい。というか、ワインのつまにになつのだが、今回はそういう趣旨では無い。レモン汁入りのシロップを作り、これで煮るだけ。イチジクだけだと寂しい感じなら、胡桃を砕いていれるとよいだろう。食べる時は、生クリームを掛けると甘さがさらに増す。生クリームが苦手なら、バニラアイス。 もう一つは、【Sutlac】。ライスプディングである。 牛乳に御飯をいれ煮てお粥状になったら、水溶きコーンスターチを加え暖めてドロドロになったら容器に入れ、ソースを掛けてオーブンで焼くだけ。ソースは牛乳に卵黄を入れ、砂糖を入れた大甘モノ。 上記をまとめると以下ののようなもの。 ・Meze[前菜]: 豆/トマト/ヨーグルトの3品ディップ。 (パンはトルコ風ではないが、バタールあたりでどうか。) ・主菜: 肉用スパイス無しのドルマ。 ・デザート: 大甘で結構な量を。 ・Cezve[トルココーヒー]: 軽く煮出す。特別鍋なくても可能。但し、コツあり。(2) --- 参照 --- (1) 「トルコライスとは」 http://www.geocities.co.jp/Foodpia/3439/yurai.html (2) 「カフヴェ」 TULAYのトルコ料理 http://www.asahi-net.or.jp/~qk5h-oosk/icicekler/kahve.html (トルコ国旗のイラスト) (C) 世界の白地図、世界の国旗 http://www.abysse.co.jp/world/index.html 「料理講座」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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