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オジサンのための料理講座 ←イラスト (C) SweetRoom 2009.9.2 |
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SUSHI料理を試してみる…トロという用語が世界で通用するようになりつつあるとか。 これでは、ツナは高級食材化必至だろう。 ↑ (C) Hitoshi Nomura NOM's FOODS iLLUSTRATED 拙宅には、手巻き寿司セットなるものがあり、料理の準備時間がとれない時でも皆で簡単に食べられるので結構重宝している。寿司が嫌いな人は滅多にいないし。 しかし、握り寿司は作ったことがなかった。握り方を覚えてまで、自宅で作ろうという気にはならなかったということ。
家庭用も結構色々な製品が売られているようだ。特許出願(1)もある位だから製品開発は盛んなのかも。こちらの材質はポリプロピレン。食器洗い機が使えるということか。 今回は、この押し型で寿司を作ってみることをお勧めしたい。(結構簡単にできる。) と言っても、和食という訳ではない。海外のスシ料理。 要するに、スシを食べたことがない、海外の人にスシを紹介することを考えて、作ってみようということ。一回練習しておくと、結構重宝するかも。なにせ、海外で日本食というと、スシという状況になっているのだから。しかも人気あり。 ただ、日本流のスシとは違うものが多い。おそらく、一口で食べられることと、いくら食べてももたれないという点が嬉しいのだろう。 言うまでもないが、日本人にとって、そんなものが美味しい筈はない。スシが好きな在日外国人でも、“洋食”を食べて美味しいと思う人は滅多にいないのと、同じこと。 だが、そんな人達を歓待するにはどうしたらよいか、頭を使ってみるのも面白いのではないか。 さて、先ず、スシ飯だが、電気炊飯器でご飯を炊こう。“すし飯”スイッチがあれば、簡単だ。なければ、水を気持ち少なめにすればよい。出汁昆布を入れる必要はない。 炊けたら、十分蒸らす。釜を炊飯器から外し、味を見ながら、出汁で割った寿司にある酢を適当量いれて、杓文字でよく混ぜよう。扇風機か団扇で風を送り、冷ましながら行うとよい。 あとは、押し型を使って、濡れ布巾で軽く拭いた大きなガラス皿上に、シャリだけの握りを並べるだけ。 必要量作ったら、予め作っておいたネタを乗せていく。 辛口のスパークリングワインで愉しむのがよかろう。そうでもしないと、ヤル気がでないし。 ここからが、本番。タネの設計である。 まあ、方針としては、こんなところか。 ・なるべく、海外でも調達できそうな食材にしよう。 -缶詰や瓶詰めを主体にするのが無難。 ・無理に日本の味を強調する必要はなかろう。 -ワサビ抜きで、個人の好みでワサビを付ける方式がよいと思う。 -尚、マスタードや胡椒は非日本的な感じが生まれるので使わない。 -ガリは好き嫌いが分かれる。欲しいが、無理に準備する必要はなかろう。 -代替としては、ガーキン・ピクルスの日本風薄切り。 ・嫌がられそうな食材には注意しよう。 -“生臭い”ものは使わない。 -存在するだけで、食用を失う人がいそうな食材も避けよう。 蛸、烏賊、穴子、鰻、海藻 -豚肉禁忌の人がいるかも知れぬ。 ・好かれそうな食材感覚を大切に。 -在日外国人の人気タネが参考になる。(2) マグロ、サーモン、エビ、卵焼 -カリフォルニアロールのセンスで。 -色彩の豊かさと、繊細な飾りは喜ばれる。 そうなると、こんなところか。 _________ ■サーモン■ [Smoked salmon] スモークサーモン+クリームチーズ ・この組み合わせを好む人は多い。 ・生のディルがあれば飾りたい。ケッパーは無い方が寿司らしいのでは。 _________ ■ニシン■ [Herring] ニシンの酢漬け+できればフレッシュハーブ ・玉葱の酢漬けがのぞましい。 ・ディルやオレガノがあれば、映える。 _________ ■黒とび子モドキ■ [Lampfish Caviar] ランプフィッシュの黒染め卵こと通称デニッシュ・キャビア+胡瓜 ・アミューズ風になってしまうが。スシはそんなものかも。 _________ ■タラコ■ [Cod roe] 鱈子缶詰+マヨネーズ ・薄くスライスした方が日本風が強調できる。 _________ ■イワシ■ [Sardin] オイルサーディン缶詰+レモン薄切り ・醤油を一滴垂らしたサーディンをシャリの上に乗せる。 ・エシャーレットの微塵切りも入れるとよい。 _________ ■ツナ■ [Tuna] ツナ缶+マヨネーズ ・ライスと一緒にするとサラダ感覚が生まれるらしい。 _________ ■牛肉■ [Roast beef] ローストビーフ+ホースラディッシュ ・これならたいていの人が食べれる。 _________ ■鶏肉■ [Chicken teriyaki] 鶏モモ肉薄切りの照り焼き ・醤油味なので日本らしさが醸成されるかも。 ・甘さを強調した方がよい。 _________ ■玉■ [Japanese omelette, “Tamagoyaki”] 砂糖多目の卵焼 ・これは是非加えたい。 _________ ■赤カブ漬物■ [Pickled Beets] 赤カブ酢漬瓶詰 ・ドイツ製の瓶詰モノは酸っぱいというより甘い。 ・入手できない時は、ビーツ缶詰で、一日酢漬け。 _________ ■カニカマ■ [Crab stick] 蟹風味蒲鉾+マヨネーズ ・海外スシ店の定番である。 ・なければ、カニ缶か。 _________ ■アボカド■ [Avocado] アボカド+レモン薄切り ・熟れたアボカドでないと、とんでもなく不味い。 まあ、どれにしても食指が動くようなものではないが、一度お試しになってみたら如何。まあ、一種の味覚研究である。 それほど高価ではない食材が多いし、残ったら、他の料理に転用できるから、結構気軽に試せるし。 ただ、結果に満足したからといって、国内でのパーティ料理に活用できそうと、短絡的な判断を下さないこと。 在日外国人といっても、最近は、日本人より鮨に詳しいビジネスマンも少なくないし、“本物”のスシを期待している人達が多いから、不快な料理となりかねないからだ。 --- 参照 --- (1) 特開平10-33390、特開2002-306096 (2) “「日本」に関する外国人意識調査”エクスポート・ジャパン http://www.export-japan.co.jp/jg/pdf/press.pdf (寿司のイラスト) (C) Hitoshi Nomura NOM's FOODS iLLUSTRATED http://homepage1.nifty.com/NOM/index.htm 「料理講座」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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