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2010.7.21
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馴染みの薄い中華調味料を試すか…

 皮蛋でビールもよいが、それでは余りに能が無いか。

(C) NOM's FOODS iLLUSTRATED

 なんとなく、蒸し暑い時の料理はなかなか難しい。さっぱりしたものも悪くはないが、独特の香りを楽しむのがよいのではないか。
 今回は、その観点で中華を眺めてみようか。たいした料理ではないが。

■■■辛味豆腐■■■
辛い葱ベースのタレをかけた冷奴は、韓国料理店で登場するが、中華料理店ではその手の料理を余り見かけない。どうしてなのだろうか。
近所の山東料理店では登場することがあるから、結構、現地ではよく食べているのではないかと思うが。あまりに簡単だから出さないということか。と言うことなら、家庭向き。お試しになってみたら如何かな。
小生は唐辛子だらけの料理は好かないが、中華系は単なる辛さを追求している訳ではなく、複雑な旨みを出そうと工夫している感じがするので、評価している。良質な調味料なら、味わいは奥深いものがある。
  【豆腐】
調味料の味を楽しむなら、しっかりしていている島豆腐がよいと思うが、売っている店が限られるので、簡単に手に入らないのが難点。もっとも、柔らかく大豆風味が効いたものを好む人は、わざわざそんな豆腐にする必要はないかも。
  【A】
豆板醤」のみか、葱の微塵切りを混ぜる。実に簡単だが、スーパーは豆板醤の品揃えなどしないから、辛いものが普通。中華街なら、たいして辛くないものが入手できる。独特の味噌味がして、なかなかのもの。宣伝販売でそんな商品もあることを知った。
逆に、痺れるような山椒味を試したい人は、「麻辣醤」。“麻”だとわからないので、日本用は“花椒”となっていたりする。
突然話がとぶが、スーパーの地方特産品コーナーに「つけてみそかけてみそ」なるチューブ入りの味付け味噌ダレが並んでいたので購入。初耳だったから。国内にも調味料は色々ありそうだ。

  【B】
油炸辣子」というラー油(辣油)に似た調味料が売られている。いかにも大衆料理といった風情の、辛味をからめただけの油っこい麺料理(“麻辣麺”)があるが、それに使うものらしい。日本で言えば、屋台のソース焼きソバ的料理かな。夏によさそう。
そういえば、スーパーで“食べるラー油”なる商品が籠に沢山入って売られていた。小生は試していないが、唐辛子の油漬けだろうか。尚、名称は「香辣菜」。

  【C】
香脆椒」という商品がある。“食べる唐辛子”だが、唐辛子以外の食材も入っている。売り方からみて、ジャンルとしては激辛菓子かビールの摘み。冷奴のトッピングにも試されたら如何。尚、製品にもよるだろうが、一般には、激辛という訳ではない。
  【素材について】
麻、辣”味の重要な点は唐辛子より山椒らしい。粉にしてある「花椒」があるが、質はピンキリらしい。鰻用とは訳が違い、奥深いものがありそう。どうも「青」が好かれているようだ。若い採りたて品ということだろうか。
ついでながら、生姜粉もあるので、混ぜてどうなるか試せば、酔狂的に遊べる。・・・素人が使うと、分量感覚が無いので、滅多に美味しいものはできない。

■■■風味卵■■■
卵といえば“皮蛋”だが、他もある。煮卵だ。日本では、皮を剥いた茹で卵を醤油(味醂入)に漬けて味を染み込ませるもの。
ところが、中華街には「煮茶蛋 調料」なるものが売られている。こちらは、半熟ではなく固茹でで殻のまま。ウーロン茶と五香粉でよいのだろうが、本場の味を試すなら、購入品を使うのがよいか。安価な国産黒茶の使い残しという手もある。(滅多に売っていない。)尚、八角の香りが嫌いだとどうにもならないのでご注意のほど。

■■■味付け蒸し鶏肉■■■
実は、パウチに鶏肉を入れて電子レンジで作る料理を試した。葱も入れるレシピだが、葱の刺激で使われている調理料の味がわからなくなるので、葱抜きで作ってみた。鰹節、柚子、胡椒のからみあった味で、僅かだが唐辛子効果もあり、実によくできている。美味しく食べるポイントは、脂がのったジューシーなモモ肉を使うことだけ。
この手の料理が好きなら、一度、中国の調味料も試すと面白いかも。
中華街へ行けば、「蒸肉粉」と書いてある袋があるから一目瞭然。見た人も多いだろうが、いかんせん少量詰めの商品がないから、手が出まい。商品説明を見ると、五香粉風味で、米粉を絡める手のもののようだ。ただ、腐乳を加えることで旨味を出している模様。
ハーブソルトの酒蒸しも結構いけるが、中華の香りも試す価値はありそうだ。
尚、小生的には、脂がとんだ感じがする、塊蒸しか茹でた豚肉が好きだが、香りをつけた蒸した鶏のモモ肉も結構いけそう。こちらの場合は、鶏脂を感じないとつまらないが。従って、一口大に切って味付けして片栗粉を振る手間を惜しまないことが重要となる。
ただ、一般的な蒸し鶏は脂を落とし、つけタレで食べるものが多い。さっぱりしているから、夏向きとされる。この場合は、脂を感じさせないササミや胸肉がよいと思う。


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