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2012.10.30
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野菜の調達方法…

キャベツの余りの廉価さには驚く。赤字生産間違いなしだろう。

驚くのは、ここまで安価なのに、4つ割り品が売られていること。
どうせ食べきれないなら小さいのにしようと購入される人が多いのだろう。たとえ1人住まいだとしても、キャベツ嫌いなら別だが、そんな買い方はよした方がよいと思う。
「食育」で騒ぐ前に、野菜の調達方法の基本をおさらいしておく必要がありそう。

調達方法を検討する際重要なのは、「我が家の」定番野菜を常備できるような工夫。野菜を切らさないようにしていれば、いつでもそれなりの料理が作れる訳で、逆に、コレ無くしては食育どころではないと思うが。

工夫といってもたいした話ではない。野菜毎に、無駄にせずに美味しく食べることができるように、購入すればよいだけのこと。しかし、オジサンにとっては、経験もないから、むずかしかったりするもの。オジサン相手の料理本は数々あれど、調達ハウツーについては触れていないようだし。
間違えてはこまるが、「新鮮な野菜の見分け方」という解説を読めと言っている訳ではない。そんな瑣末な話はどうでもよいのである。前書きがこれ以上長くなってもなんなので、後は例示ですまそう。

と言うことで、ご参考迄。・・・

○先ず、一般論。
安価で山積みされている品物が新鮮で美味しいことが多い。ただ、お店の方針によっては、そうでないこともあるので要注意。
例えば、一般の大型スーパーで、多少高級店と呼ばれるお店だが、こんな状態だったりする。
 ・売り場は綺麗だが、鮮度落ち品がまじって売られている。
  おそらく、管理に手が回らないのだ。
 ・品質が悪いものを、目玉価格で売っている。
  競争上、SALEが必要なのだろう。
 ・季節の山積品が、どう見ても良質ではない。
  場当たり的に仕入れたと思われる。
 ・野菜の平均価格は他店より高価。
  回転率が悪い可能性が高い。
こういうお店は避けたいもの。ただ、野菜以外の生鮮品は良質で廉価だったりして。そうなると悩ましい。

○キャベツ
新鮮なものを買えば、驚くほど長持ちするもの。従って、半切りなど、できる限り買わぬこと。玉も、大きさで選ばないこと。欲しい時購入でなく、よさげなものが売られている時に買うと良い。
外側の葉を捨てずに持ち帰る。食べるためではなく、コレを剥がして、玉の被覆用に使うからだ。
ご想像がつくと思うが、葉は茎の部分に切り込みを入れて一枚づつ剥がして使う。剥がした後、茎が集まっている芯の部分を丁寧に切り取る。ここがすぐに痛む場所だからである。これを怠らないこと。
保存だが、被覆葉をさらに新聞紙で包むとよい。ともかく、ビニール袋に入れ冷蔵庫の野菜室で低温保管。

○タマネギ
よさげなものが売られていたら、まとめて購入。個別でなく、山積み全体をよく見て判断すること。特別栽培品とか称する、張りがない商品が売られていることも。手を出さない方がよい。
農家だと、風通しのよい涼しげな日陰にぶる下げて保管している。それを考えて、置き場所を決めたらよい。絶対に冷蔵庫に入れないこと。
但し、薄皮を剥いた一個を丸ごと使えずに、部分的に残った場合は、プラスチック保管容器に入れて野菜室で。

○人参
葉を食べるつもりが無いのだから、葉付きは絶対に買わぬこと。そんなものを売っているお店には注意した方がよい。本当は泥付きが望ましいと思われるが、売られているものは信用しかねるものが多いので、避けた方がよい。特別栽培品はピンキリで、価格は品質と比例しないと見るべき。大きさ、形状、色、で判断しても外れることが多い。・・・つまり、廉価で品質がよいものを選ぶのは素人には難しいということ。
なんとなく「感じが良い」と思うものを購入するしかないかも。ともあれ、先端と茎の根本の状態が悪くなっていないことだけは確認しておく必要があろう。
痛みやすい商品だから、数本づつ購入するのがよいだろう。保管は冷蔵庫の野菜室だが、水分が少しでもあるとえらく痛み易いので、そうならないように注意。尚、常温で乾燥にまかせる方法はお勧めしない。冷蔵庫の野菜室なら、乾燥しても、食感は違ってくるが、もともとの品質さえ良ければ、味が濃くなり、それはそれで美味しい。

○ジャガイモ
ラディエーションものでかまわないなら、芽がでないから、箱で購入し、そのまま冷暗所に保管するだけ。芽が出るタイプは都度購入しかない。すぐに、芽が伸びてくるので、そうなる前に使いきること。
安価なものは、その理由を推定し、不良品をつかまされないように注意する必要がある。ヒトの顔色を見るのと同じで、元気で病気を持っていそうない感じの芋を勘で購入。
常識を守って保管すること。冷蔵庫に入れず、光に当てない。皮が緑色がかっているものが売られていることを見たことがあるが、光がかなり当たったことを示しており、不良品である。そんなものを、わざわざ選んで購入する方を見かけたことがあり、大いに驚いた覚えがある。

○白菜
どう使うかによるが、中華的に熱を十分通す料理しか使わないのだったら、2つか、4つ割がよいだろう。単価では玉よりずいぶんと高い訳だが、中が見えるので安心ということで納得するしかない。本当は玉が一番よいのだが、重くて運ぶのが面倒すぎる。さらに、都会のマンション住まいだと、剥きだしで置けば、その存在がどうしても目に付いて邪魔臭いというか、不快。適当な置き場所がないのである。
購入に当たっては、痛んでないことの確認がなんといっても重要。お店によっては、湿気が多い場所で売られているので、劣化している場合があるので要注意である。ただ、他の葉野菜と違う点がある。新鮮で瑞々しいものより、多少乾燥して水分が飛んだ方美味しいのだ。
つまり、痛んでいる箇所がなければ、葉の一部が黄色くなってしまったり、だいぶしなびがかった、「賞味期限切れ」的商品ほどよいのである。見切り品にそんなものが多い。ただ、4つ割の場合は、切り口が痛みがちなので、そんなものを間違って買わないように注意する必要がある。
当然ながら、乾燥防止型のハイテク冷蔵庫での保存はお勧めできない。冷涼で空気が流れるところなら、冷蔵庫でなくてもよいのである。まあ、一般的には冷蔵庫に入れれば乾燥するので、野菜室に適当に入れておけば十分。痛みそうな切り口と根本部分を、使用の度に少しづつ切り捨てておけば痛むことはなく、だんだんしなびていくだけ。えらく長持ちする訳である。

○大根
新鮮な葉付き大根がお勧め。もちろん葉を食べるため。
葉がお嫌いなら、葉無しでお店に入荷している方を選ぶこと。葉付きの場合でも、家に到着後、すぐに葉と根を切り離し別々に扱うこと。葉が根の養分を吸い取って成長するから、根がスカスカになってしまうからである。
葉は乾燥させないように多少湿気った新聞紙、根は乾いた新聞紙でそれぞれ包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫野菜室で保管。葉は青菜と同じ扱い。根は、大根おろし使用は別だが、カビさえ生えなければ、干からびてきても料理に使える。


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