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2003.8.14 |
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Fortune500を読む(13:半導体/EMS業界)…
これらは、半導体/その他業界として一緒に掲載されている。 半導体のINTELの高収益は当然ともいえる。 一方、EMS業界は不調である。ずっと伸び続けてきたケータイ等の市場の低迷に直撃された訳である。設備過剰では、いかんともし難いといえよう。 生産コスト上で優位に立っているEMSでさえ赤字なのであるから、日本企業の製造部門の赤字はさらに厳しいと思われる。 今や、エレクトロニクス機器産業のバリューチェーン上で、「製造」機能で利益をあげるモデルは成り立たなくなっていると考えた方がよさそうだ。 この変化は、どう見ても勝ち組みをはっきりさせる動きに繋がる。優位に立つ企業はますます強くなる流れができつつある。 例えば、ゲーム機器Xboxを例にとると、はっきりする。MICROSOFTは機器設計だけで、他の機能は業界リーダーから1社を選定した。機器システムは5〜6年間は固定化せざるを得ないから、共同開発に携わった企業は、生産を担当するEMSも含め、原則的には独占的ベンダーの地位を占めることになる。 ・MICROSOFT (システム構成) ・INTEL (CPUチップ:Pentium IIIベースのオリジナル) ・NVIDIA (グラフィクチップ:Xbox専用) ・MICRON (DDR-SDRAM) ・THOMSON (DVDドライブ) ・WESTERN DIGITAL (8GB-HDドライブ) ・FLEXTRONICS (機器製造) といっても、予定通りの売上に達しないと、価格問題で互いに齟齬が生じることはあるようだが、製品が成功すれば参画全社が大きな見返りを得ることになる。 (http://www.nvidia.com/object/IO_20030205_9248.html) 特定機能領域で圧倒的な地位を実現できるかどうかが、成功の分水嶺になりつつあるといえよう。 「政治経済学」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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