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2003.8.17
 
 


Fortune500を読む(16:ゼネコン等)…

資産収益率 日本企業
3〜5% SEKISUI HOUSE FLUOR(米)
0〜2% KAJIMA
TAISEI
SHIMIZU
TOKYU
OBAYASHI
BOUYGUES(仏)
VINCI(仏)
赤字 SKANSKA(スエーデン)
 (出典) Fortune 2003年7月21日 F-18
 エンジニアリング/建設土木業界には10社がランクインした。業種業態が異なる企業も入っているが、日本のゼネコンが並んでいる。
 資本収益率は中央値で0.6%であり、全企業平均を下回る。

 日本企業はリストに入っているとはいえ、グローバルなポジションでは、影が薄い。国際ビジネスは多くて1割程度であり、ほとんど日本国内の事業なのである。
 国際性からいえば、ランクインしてはいないが、韓国の現代エンジニアリングの売上がずっと大きい筈だ。

 一般に代表的なグローバル・エンジニアリング・ファームといえば、ランクインした欧米企業以外でも、著名なブローバル企業は数多い。米国のBECHTELや、石油関連で有名なHALLIBURTON、独のHOCHITIEFなどがそうだ。
 (尚、HALLIBURTONは「OIL AND GAS EQUIPMENT, SERVICES」の分類でランクインしている。)
 このような大企業をはるかに凌駕し、巨大な売上を誇っているのが日本のゼネコン企業群である。

 日本市場の特異性が目立つ。

 ゼネコン以外でみれば、技術力が重要なエンジニアリング分野では、日本企業はほとんど目立たない存在と言ってよいだろう。
 ENRが毎年発表する「Top 200 International Design Firms」の2002年の100位までに登場する日本企業は、31位東洋エンジニアリング、41位日本工営、78位千代田化工建設 、99位日建設計、の4社である。
 (http://enr.construction.com/people/topLists/topIntlDesign/topIntlDesign_51-100.asp)

 もっとも、日本の建築・土木分野では。せっかく新技術を開発しても、業界全員が利用できるような取り計らいがなされることが多い。 (これを「標準化」と呼ぶのが慣わしらしい。)
 技術力を競争力に生かせない仕組みを、政府が率先してつくりあげてきた業界なのである。


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