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2003.8.28 |
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Fortune500を読む(27:文化型産業)…
このなかで、印刷業だけは、文化業とは言い難いが、ここだけに、日本の2社が登場している。欧米の印刷業といえばフラグメントな産業なのだが、日本では巨大企業が成り立つ。 美しい印刷や、優れたパッケージが要求される市場に応えたともいえるが、取引関係が固定し易い日本の特質そのものと見た方がよいだろう。 しかし、お蔭で、印刷技術の業界外転用場面では、世界に冠たるスキルが蓄積されている。 「異質な世界」がプラスに働いた例ともいえる。 といっても、アパレルやエンタテインメントの世界は、欧米の独壇場といってよいだろう。 (但し、エンタテインメント業界の雄でもあるSONYは、エレクトロニクス/電機に分類されている。) 日本は、歴史は古く、経済規模も大きい。にもかかわらず、未だに、この分野では日本企業の出番が少ない。 これを文化発信基地でない国では、当然だと考える人が多い。しかし、SONYはエンタテインメント産業の一翼をになっている。NEWS CORP.の総帥マードック氏も、オーストラリア出身で国籍は米国で、英国籍の会社を中心に活動している。グローバル化は母国の文化とは関係ないといえよう。 要するに、日本には、インターナショナルな活動を目指す企業が少ないだけ、と言えそうだ。 英語圏はとうの昔に、新聞はビジネス化している。低俗なジャーナリズム化も激しいものがある。 テレビにしても、NEWS CORP.傘下のFOX TVはイラク戦争で愛国心を訴える報道で高い視聴率を稼いだと言われる。この状態を憂い、巨大メディア化に反対する人もいるようだが、それでは問題は解決しない。 社会のニーズは、お堅い新聞から離れているのだ 日本の新聞にしたところで、イベント業を兼ねており、米国の新聞と比べて独立性が高い主張をしているとは言い難い。「鎖国」か、「グローバル化」が問われているといえよう。 「政治経済学」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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