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2003.8.28 |
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Fortune500を読む(28:ケア用品)…家庭用品・パーソナル用品分野には3社がランクインしている。米のPROCTER & GAMBLEとKIMBERLY-CLARK、仏のL'OREALだ。 (出典:Fortune 2003年7月21日 F-19) L'OREALと言えば化粧品企業だ。一方、P&Gは化粧品も大きな事業分野だが、それ以外に洗剤/トイレタリーの顔を持つ。KIMBERLY-CLARKといえば紙製品で有名である。 同じ製品分野の企業群には見えないが、包括的に見れば、ハウスケアやパーソナルケアといった、嗜好性が重視される「ケア」商品群を狙う企業群と見ることもできる。 3社だけだが、この分野は利益率が高い点が特徴だ。売上高利益率は9〜12%である。 成熟社会になれば、単純な日用品類は安価になり、市場も飽和する。コスト競争力が無い企業は淘汰され寡占化されるのが普通だ。 しかし、生活文化レベル向上のニーズは高まっているから、訴求性を持つケア用品市場は急激に膨張する。しかし、ケア用品は、モノそのものが自己主張の核となるアパレル製品とは違い、デザインやイメージだけでは受け入れられない。 ケアの内容が本物でなければ成功しないのだ。 従って、高度な技術やスキルが必要な産業といえる。 しかし、市場は、高収益なセグメントだけでなく、ほとんどコモディティに近いセグメントもある。前者のみに的を絞ればニッチプレーヤになりかねないし、後者にウエイトを置けば低収益になりかねない。 コモディティでも十分戦える力を有しながら、そのプラットフォームと技術スキルを活かして、高成長セグメントを席巻するビジネスと言えよう。 高度なマネジメント・スキルが要求されるのである。 武器になる技術やスキルがあれば、成熟産業にもかかわらず、高収益型ビジネスで飛躍できる道がひらけている訳だ。 当然ながら、この展開パターンは、食品産業等の消費財でも奏効する可能性が高い。 「政治経済学」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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