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2001.11.17
 
 


軽水炉問題(3)…

 ウラン燃料の製造工程はほぼ完成しており、抜本的に製造の流れを変更する余地は小さいと考えられる。

 唯一可能性があるのは、ウラン235の濃縮方法である。ガス化し、遠心分離か膜分離で濃縮する方法が実用化されており、レーザーを利用した技術が開発中、と発表されている。
 濃縮工程には膨大なエネルギーが費やされるから、若干の効率向上だけでも、コスト削減効果は大きい。従って、理論的には、新技術利用のポテンシャルが高いといえる。

 しかし、世界市場で需要と供給を考えると、供給能力過剰に傾いている可能性が高い。平和の時代だから、ウラン燃料も自由市場と同様なルールで調達できる。そうなると、燃料価格は低水準で推移すると予想すべきだろう。

 計算上はコスト削減可能だが、新技術導入には、開発費用と設備投資額が嵩む。償却が進んでいる現行設備を活用した方がトータルでは結局は経済的である可能性が高い。
 この領域の新技術開発が必要か、見極めるべき時期が来たと思われる。



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