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2002.11.6
 
 


地熱発電にかけるべきか?…

 虚偽報告問題で、多くの原子力発電所が停止している。さらに進めば、停電が現実化しかねない。

 ここまで来ても、政府はエネルギー産業の新陳代謝を避け続ける方針だ。問題が深刻化しているのに、政府の姿勢は硬直化一方で、斬新な対策は期待薄・・・といった批判をしたところで、解決には繋がらない。

 石油火力増強政策をとる訳にもいかないから、他のエネルギー源を探すしかない。

 様々な代替案のうち、よく語られるのが地熱だ。
 日本は火山国だから、その無尽蔵なエネルギーを使えばよい、との主張だ。時代に合うクリーンエネルギーだから、もっと注力すべき、との発言も聞こえてくる。

 残念ながら、このような声は、現実を踏まえていないものが多い。

 地熱発電といっても、大きく見れば3種類ある。このうち、実践的なのは、温泉類似熱源利用だけである。[2000年1月現在で稼働中の地熱発電所は17ヶ所合計533,250 kWで日本全体のコンマ%のレベル](http://www.nedo.go.jp/chinetsu/keimou2/index.htm)

 地熱発電への注力を提言するなら、この熱源活用の経済性を明らかにすべきだ。 

タイプ 地熱源泉 流出温度 状況
温水発電 表層
(飲料用井戸並)
低温
30℃〜100℃
低温熱源利用法開発
(試行実験)
貯留熱水層発電 一般ボーリング深度
(温泉並)
沸騰近辺
60℃〜220℃
世界中で稼動
(実働)
火山・マグマ系
高温発電
高深度
(石油井戸並)
高温
300℃〜
挑戦的研究
(地球科学)
   (注) 細かく分類すれば、上記以外にも、貯留熱水層発電類似の高温蒸気発電(220℃〜)や、非火山性深層熱水等のタイプがある。


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