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■　分類の考え方　2016.1.17　■ 禾類 重要な穀物や牧草の仲間は世界に広く分布し、8,000種以上存在するという。(約700属) ほとんどは、稲(稻)のような細長い葉と茎の植物で、分類学的には、種子植物の単子葉類である。イネを指標にした呼び名がついているが、その栽培が始まった地は長江流域で、黄河流域ではアワ(禾 or 粟)だったと言われ、そのうち渡来系の麥(麦)が一世風靡したが、黍や稗も拡がったようだ。さらに、実以外も使いみちがある、麻も重要な秋穀類とされた。 ご存知のように、これらの漢字や、「稈穂稍穎 稷 種穀 秋稼穫積穰」等には部首の「禾」が使われている。この文字は稲ではなく、粟らしく、それが御気にめさないのか、部首名は、漢音・呉音の「カ」ではなく、「片仮名"ノ"+"木"の訓読み」。それを考えると、おそらく、訓はアワではなく、イネとされている可能性が高い。 従って、分類名は、代表種を浸かった稲類ではなく、禾類とした方がピッタリ。その分岐分類上での位置付けはこんなところ。 ┌──睡蓮 ┤┌─木蓮 └┤┌＜真双子葉類＞ ┼└┤ ┼┼│＜単子葉類＞ ┼┼│┌────────菖蒲 ┼┼└┤┌───────沢瀉(面高) ┼┼┼└┤ ┼┼┼┼│┌──────桜井草 ┼┼┼┼└┤┌─────山芋 ┼┼┼┼┼└┤┌────百合 ┼┼┼┼┼┼└┤┌───椰子 ┼┼┼┼┼┼┼└┤┌──生姜,露草 ┼┼┼┼┼┼┼┼└┤イネ目 ┼┼┼┼┼┼┼┼┼│┌──蒲,パイナップル ┼┼┼┼┼┼┼┼┼└┤┌─藺草,蚊帳吊草(莎草) ┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼└┤┌籐蔓擬＠南島 ┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼└┤ ┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼└禾類イネ科 さらに、この禾>類は、３群に分けられる。小分類の頭文字で呼ばれているが、わかりにくい。ここでは、古代型(例外的で日本棲は無い.)、Ｃ3型、Ｃ4とした。 ■■■■True grass古代型■■■■ ・・ ■■■■Ｃ3型■■■■[Ｂ+Ｅ+Ｐ] ■木質茎(稈[カン])・・・笹竹類 [Ｂ] 　　---温暖系--- 寒竹 真竹　孟宗竹　亀甲竹　淡竹　布袋竹 業平竹　夜叉竹 阿亀笹 唐竹 東笹/��籬竹　寿衛子笹 雌竹　根笹　東根笹　琉球竹 矢竹　屋久島竹 都笹　粽笹　千島笹　隈笹 篶竹[スズタケ] 　　---熱帯系--- 蓬莱竹　鳳凰竹 四方竹 　　---草系的＠中南米--- ・・ ■熱帯発祥型 [Ｅ] 鞘糠草　蝦夷鞘糠草 稲[1] 真菰・・・多年草 ■温帯中心型(本土に多い.) [Ｐ] 雀茶挽[1]　髭長雀茶挽[1]　狐茅　犬麦 　　--- 泥鰌繋　広葉泥鰌繋　六折草 米茅　道芝 　　--- 竜の鬚 　　--- 滝黍 　　--- 穂反茅 　　--- 羽茅　広葉羽茅 　　--- 高野笹 　　--- 薙刀茅[1] 牛の毛草　鬼牛の毛草　点火茎[トボシガラ]毒麦 　　細麦/Perennial ryegrass　鼠麦/Italian ryegrass[1] 鴨茅/Orchard grass 白毛茅　伊吹糠穂 苺繋　大苺繋[1]　溝苺繋[1]　雀の帷子[1] 　　大雀の帷子　長葉草 雀の鉄砲[1]　瀬戸茅[1]数の子草[1] 粟還[1]　大粟還/Timothy-grass 糠芒[1] 　　--- 草葦　カナリー草葦[1] 小判草[1]　姫小判草[1] 稗還 糠穂[1]　小糠草 野刈安　姫野刈安　払子茅　山粟 春茅 兎の尾[1] 烏麦[1]　燕麦(真烏麦)[1] 蟹釣草　利尻蟹釣 　　--- 米薄　南極米薄　広葉米薄 香茅　深山香茅 簑襤褸[ミノボロ] 　　--- 麦騙し 蝦夷麦　髢草[カモジグサ]　水田鬘　山髢草　青髢草 芝麦(姫髢草) 大麦[1]　麦草[1] 小麦[1] ライ麦(裸麦)[1] ■■■■Ｃ4型■■■■ [PACCAD] ■湿地型 [Ａ] 暖竹 白銀葦/Pampas grass 裏葉草 葦(芦,蘆,葭)　蔓蘆 沼茅(沼萱) ■ [Ａ] Aristideae ■ [Ｃ] 笹草 ■耐暑耐乾燥能力不可欠地域型 [Ｃ] アフリカ鬚芝　男鬚芝 行儀芝 雄日芝　四国稗[1] 雀萱　小雀萱[1]　Teff　風草(風知草)　撓垂雀茅　庭埃[1] 畦茅[1] 鼠の尾　鬚芝[1]　高麗芝　鬼芝　芝 竜の爪萱[1] ■ [Ｄ] Danthonieae ■温暖気候発祥型(南島に多い.) [Ｐ]・・・小花 メリケン苅萱 牛草[1] 小鮒草[1] 姫油薄 数珠玉[1]　鳩麦[1] 刈萱(刈茅)　Lemon grass 雁股茅[1] Erianthus 牛毛[ウンヌケ]　牛毛擬 牛竹篦[ウシノシッペイ]　小葉の牛竹篦 茅萱(白茅) 鴨嘴　毛鴨嘴 脚細[1]　笹茅[1] 薄(芒)　荻　常盤薄　刈安(青茅) 間葦[アイアシ] 鼬茅 砂糖黍　早生尾花 蜀黍[モロコシ]/高粱[1]　砂糖蜀黍　西蛮蜀黍　Sudangrass 雌刈萱 玉蜀黍[トウモロコシ][1] 油薄 百足芝(茶帽子竹篦) 　　--- 戸田芝 　　--- 稚児笹(縞笹)　這稚児笹 　　--- 黍(稷)[キビ][1]　這黍　糠黍[1] 稗[1]　犬稗[1] 縮笹[1] 狗尾草[1]　笹黍　粟[1]　金犬子草[1] 雀稗　九州雀稗　島雀の稗 雌日芝[1]　秋雌日芝[1] 力芝　Napier grass(Elephant grass) ツキイゲ 黒岩笹 　　[1]:一年草(全部確認した訳ではないのでご注意の程.) (参照) 木場英久/茨木靖/勝山輝男:「イネ科ハンドブック」 文一総合出版 2111年[笹竹系は収載されていない.] 　(C) 2016 RandDManagement.com