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魚の話  2007年4月6日
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かみそりうお の話…

   剃刀の刃のこころよきかな  与謝野晶子(1)

 カミソリウオはタツノオトシゴと似て、とても魚とは思えない姿をしている。
  → 「たつのおとしごの話 」 [2007.3.30]
こんな生物が波間を漂い、ふ〜ら、ふ〜らとお散歩しているのだから、よく目を凝らさないと誰も気付かない。
  → 個夢劇場 沖縄・南の島で海底散歩「カミソリウオ・ウコンハネガイ」 」 [video] (C) Oen Co.
海藻モドキの擬態が得意なようで、赤、茶、緑、黒と色のバラエティがすごい。
  → 「様々な写真 」 [200枚以上] (C) 国立科学博物館
こんな姿がダイバーの気持ちを惹き付けるようだ。
 荒波のなかで、潮の流れに逆らうことなく、できる限り目立たぬように生きていくのを見て、感激するらしい。
 とかくに魚の世は棲みにくい、と言いたげな剃刀魚君に自らを投影する訳だ。

 しかし、そんな魚をフウライウオと名付けるならわかるが、剃刀と形容するのがどうしても合点がいかなかったが、繁殖日誌(2)を読んでわかった。
 この魚、見かけによらず、食餌がダイナミックなのである。好物を見つけた途端、全力でバクっと食いつくという。まさに突然の俊敏さ。
 拍手喝采したいところだが、結構神経質で、オドオドしていて拍手などしたら驚いて死んでしまうかもしれない程らしい。

 --- 参照 ---
(1) “そぞろごと” 「青鞜」創刊号巻頭詩 1911年9月1日
  http://ja.wikisource.org/wiki/%E3%81%9D%E3%81%9E%E3%82%8D%E3%81%94%E3%81%A8
(2) カミソリウオの繁殖日誌
  http://homepage2.nifty.com/tatsuro33/tatsunootoshigosiikunisshi050130.htm


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