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魚の話 2007年12月21日 |
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ふなむし の話…船虫に 門院始め 総に立ち 建礼門院の話. 船虫は夏の季語だが, 檀の浦での安徳天皇入水は1185年3月のこと. フナムシは、岩や堤防の上でよく群れている。近寄ると、一瞬にして逃げ散る。恐ろしく機敏な動きだ。 悪さをする話を聞いたことはないが、皆から、いけ好かぬ生物とみなされている。ゴキブリに似た動きをするので、嫌われるのだろうか。 ただ、ゴキブリの場合、相手を見ながら、いろいろな対応をするが、フナムシはそれぞれが最初から隠れ家を決めていて、そこに素早く移動するようだ。なかには行き先がわからない輩もいるようで、時として、ヒトがいる方向に一直線に走ってきたりする。頭を使って対応する生物ではなさそうである。 ともかく、群れるのが好きなようで、辺り一面フナムシという場所もある。中途半端な数でない時は、害は無いと知っていても流石に気味が悪くなる。 → 「これがフナムシ 」 [各部分のアップ写真あり] (C) coomaru もっとも、フナムシが嫌われているのは、最近の風潮という訳でもなさそうだ。 「南総里見八犬伝」に、八犬士の行く先々で邪魔する「舟虫」と呼ばれる悪女が登場するからである。まともに読んだことはないので、その人物像はよくわからないが、金のためなら平気で人殺しをする残忍さで有名である。(1) どこにでも出てきて、なんであろうと食い散らかす不快な生物というフナムシのイメージが重なる。それに、煮ても焼いても喰えない輩ということもありそうだ。名は体を現すという感覚で、馬琴がじっくり考えて名付けたのだろう。 眺めていると、ゴキブリ似た感じもしないでもないが、この生物、昆虫ではない。足は多いが、ムカデの類でもないようだ。 ムカデや昆虫は、頭部に触覚器がついていて、次の次の体節に顎があるのに対して、フナムシは次の体節に触角が付いている。エビと同じ構造だ。甲殻類なのである。 と言うことは、シャコに似ていると言えなくもないかも。蝦蛄好きにはしかられそうだが。 → 「しゃこ 」 [2007年9月14日] そう言えば、エビだと騒いで、フナムシを追いかけまわす子供を見かけることがある。親は、それは違うと教えたりするようだが、子供の目は正直なのかも知れない。 --- 参照 --- (1) “悪女 船虫”「南総里見八犬伝 白龍亭」 http://www.mars.dti.ne.jp/~opaku/hakken/03/zmch04_funamushi.html (川柳の孫引き先) 謡曲の統計学 柳多留と謡曲「能登殿の敵は判官苦労なり(屋島)」 (拾遺五・22) http://www.rinku.zaq.ne.jp/bkcwx505/Nohpage/NohSenryu/NohSenryu06.html (フナムシの写真) (C) ミュール 「くーまるウォッチング」 http://lifeform.coomaru.com/index.html#menu010 「魚」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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