表紙 目次 | 魚の話 2017年10月25日 はたたてはぜ の話🚩 旗立てて リーフを泳ぎ 意気軒昴臆病者らしいが、気品を感じさせる姿である。 クロユリハゼ[→]やハナハゼ同様の遊泳性でダーツ型体躯の、擬似的ハゼの魚種をとりあげておこう。 旗を立てる棒のような長い背鰭があるトロピカルフィッシュだが、実に美しい。 尻鰭に向かって色彩のグラデーションがついている。アクアショップで入手できるが、東南アジアの島々からの輸入らしい。日本で採取されているから、沖縄だけでなく、鳥羽沖にも来たりするのであろう。 旗立鯊/(Red) Fire goby かなり高価な仲間もいて、こちらは紫色系。旗棒は短いが、色が濃く、そのグラデーションが圧巻。より深い場所で生活している種と思われる。 曙鯊/Elegant firefish or Purple firefish これとは別種扱いだが、薄緑色の小型種も、類似群と見てよさそう。 五月鯊 このハゼなかなかの隠れ巧者らしい。新江ノ島水族館の多数が群れていた水槽から、食べられた筈もないのに急速に消滅してしまい、1年ほど行方不明のままだったが、再び、登場したというほdのの驚くべき能力を持っているらしい。隙間発見はお得意なのだろう。体長が4cm程度なので、ピッタリの空間として、多毛類の棲菅に棲んでいたりするという。そこはテッポウエビの棲家もあったりするようだが、ともあれ、多毛類との共生関係を樹立しているのである。 [伊藤寿茂:「外来多毛類カニヤドリカンザシの棲菅の間隙から得られた多数のサツキハゼ」神奈川自然誌資料30, 2009年] 極く薄いブルーグレーの体色で、形は笹の葉さ〜らさ〜ら的な種も。リーフではなく、砂底に近いところで遊泳する。逃げ場の穴は決まっているらしい。 短冊鯊 ハゼ全体に入れ込むと、こんな感じになる。(素人作成なので、間違いが多いことを前提に眺めて頂きたく。)・・・ ┌[Rhyacichthyidae]・・・古代的様相 ツバサハゼ類 ├[Odontobutidae] ドンコ類 ├[Eleotridae] カワアナゴ類 │ │↑無吸盤(左右胸鰭分離型)の淡水棲息系 ┤ ├[Gobiidae]【ハゼの主流】 │ 《Amblyopinae》・・・藁素坊、等が所属 │ 《Gobiinae》・・・鬚鯊、等が所属 │ 《Gobionellinae》・・・真鯊、等が所属 │ 《Oxudercinae》・・・跳鯊、等が所属 │ 《Sicydiinae》・・・坊主鯊、等が所属 │ │↓擬似ハゼ ├[Schindleriidae]幼魚体型類 ├[Ptereleotridae]ダーツ体型類 │ ○Ptereleotrisクロユリハゼ類 │ 黒百合鯊/K尾鰭塘鱧/Blackfin dartfish(evides)→[2017.10.20] │ 筋黒鯊/縱帶鰭塘鱧/Lined dartfish(grammica) │ 花鯊/絲尾鰭塘鱧/Blue hana goby or Thread-tail dartfish(hanae) │ 尾黒黒百合鯊/尾斑鰭塘鱧/Blacktail goby(heteroptera) │ 糸満黒百合鯊/細鱗鰭塘鱧/Blue gudgeon(microlepis) │ 姫百合鯊/單鰭鰭塘鱧/Lyre-tail dartgoby(monoptera) │ ゼブラ鯊/斑馬凹尾塘鱧/Chinese zebra goby(zebra) │ ○Nemateleotrisハタタテハゼ類 │ 旗立鯊/絲鰭線塘鱧/Fire goby(magnifica)◆ │ 曙鯊/華麗線塘鱧/Elegant firefish(decora) │ 紫紺旗立鯊/赫氏線塘鱧/Helfrichs' dartfish(helfrichi) │ ○Parioglossusサツキハゼ類 │ 五月[サツキ]鯊/尾斑舌塘鱧(dotui) │ 姫五月鯊/Interrupted dartfish(interruptus) │ 孔雀鯊/Parioglossus (caeruleolineatus) │ 四筋鯊/Beautiful hover goby(formosus)@マングローブ帯 │ 小町鯊/Taeniatus dartfish(taeniatus)@マングローブ帯 │ 舞子鯊/Lined hover goby(lineatus)@マングローブ帯 │ ボルネオ鯊/Borneo hoverer(palustris) │ 紅付五月鯊/Philippine dartfish(philippinus) │ 小人鯊/Rainford's dartfish(rainfordi) │ 美童["みやらび"]鯊/Rao's hover goby(raoi) │ 娘鯊/Parioglossus(senoui) │ ○Oxymetoponタンザクハゼ類 │ 短冊鯊/Robust ribbongoby(compressum) │ -(curticauda) │ Blue-barred ribbongoby(cyanoctenosum) │ -(filamentosum) │ Sail-fin ribbongoby(typus) │ ○Aioliopsミニダーツフィッシュ類 │ Shortfin minidartfish(brachypterus) │ Bigspot minidartfish(megastigma) │ New guinea minidartfish(novaeguineae) │ ○Navigobiusカグヤハゼ類 │ 桃色迦具夜[カグヤ]鯊/Pink dart goby(dewa) │ Brunei dartfish(vittatus) │ -(khanhoa)@ベトナム │ ○Pterocerdale(希少) │ -(insolita)@豪州クイーンズランドの一部 │ ○Zagadkogobius(希少) │ -(ourlazon)@東シナ海 │ │↓以下略 (分類参照) JODC(日本海洋データセンター)GODAC/JAMSTEC (参考) Yasunobu Yanagisawa:「Social Behaviour and Mating System of the Gobiid Fish Amblyeleotris japonica/ダテハゼの社会行動と配偶形態」魚類学雑誌 28 1982年 「魚」の目次へ>>> トップ頁へ>>> (C) 2017 RandDManagement.com |