表紙 目次 | 魚の話 2018年2月21日 こなゆきはぜ の話⛇ 水中を 漂うニンフ 雪のようどの辺りが感興を呼ぶ秘訣なのだろう。 姫鯊とは、要するに、海底の砂の擬態で生きる種ということで、お姫様的雰囲気を醸し出している訳ではなかった。[→] しかし、ニンフと呼ばれている鯊となれば、精霊的な少女イメージがあるのではないかと期待して写真を見てしまる訳だが、体色は薄白色で、一部に茶褐色の斑があるだけのこと。こちらは、珊瑚の白砂底に合わせた意匠なのだと思われる。 粉雪鯊 実物を拝見したことがないのでなんとも言えぬが、写真の印象だとスノーホワイトとは言い難いが、どのような底砂の地に棲んでいるかで変色するだろうから、美しい砂の海で見てあげる必要があろう。 ただ、パウダースノーとわざわざことわる位だから、ひょっとすると、底でじっとしているのではなく、ふらりふらりと遊泳するのかも知れない。鯊は、少しでも危険を察するとすぐにシェルターへと戻る習性が目立つから、その手の行動をとる種は珍しい筈だから。じっと見入っている観察者を気にかけないだけでも素晴らしい。 生態に関して残念ながら、これ以上のことはわからぬ。 ついでに、と言うのも失礼ではあるが、白色と思われる種を取り上げておこう。・・・ 白頭巾鯊 💂 海法師 潮に頭巾を 翻し 白色の山法師とはイメージが異なる。 検索するとシロズキンはチューリップの登録品種名で沢山の記述があがってくる。山法師同様、そちらは真っ白な花弁だ。一方、写真からするに、鯊の場合は全体的には茶褐色まじりのナタデココ調である。低潮帯の転石の周囲に棲息するそうだ。先島〜五島列島が棲息分布と思ったら紀伊半島先端で昔から越冬していた可能性もあるそうだ。 ひっそりと生きていく体質なのかも。 [→@「自然博物館だより」30(2),2012年(C)和歌山県立自然博物館] 尚、この名称は、頭部(眼の後方〜第1背鰭前方)が白色ということだが、そうは見えないように撮影されていることが多く、素人にはよくわからない。 [→Photo by (C) Matsuura, Keiichi@Encyclopedia of life/台灣魚類資料庫] 類縁Goggle gobyだと体色は白であるが。目から上は焦茶色と逆。 [→Photo by (C) Randall, J.E@Encyclopedia of life/FishBase] もともと、鯊は保護色上手だから、外見での判断はあてにしない方がよいということ。 【鬚鯊、等が所属する《Gobiinae》グループ】 <熱帯棲分志向>"本流" → 「はぜ 全体像」 ○Feia・・・コナユキハゼ類 粉雪鯊/神女費爾鰕虎魚/Nymph goby(nympha) Dabra goby(dabra)@パラオ Ranta Goby(ranta)@ベトナム (nota) ○Hetereleotris・・・シロズキンハゼ類 白頭巾鯊/雜色異塘鱧(poecila) 笹掻鯊(exilis)@沖縄ナガンヌ島沖 水深53m -/眼帶異塘鱧/Goggles(zonata) -/桑給巴爾異塘鱧/Goggle goby(zanzibarensis) -/半帶異塘鱧/Mourner(caminata) -/觸手異塘鱧/Locusthead(tentaculata) -/無孔異塘鱧/Poreless goby(apora) -/光鱗異塘鱧/Smooth-scale goby(margaretae) -/文森氏異塘鱧/Vinson's goby(vinsoni) -/細鬚異刺蓋鰕虎魚(barbatus) -/雙斑異塘鱧(bipunctata) -/紅海異塘鱧(diademata) -/凱尼異塘鱧(kenyae) -/雲紋異塘鱧(nebulofasciata) -/普異塘鱧(vulgaris) Gill's goby(georgegilli)@モーリシャス・レユニオン (dorsovittata) (psammophila) (readerae) 「魚」の目次へ>>> トップ頁へ>>> (C) 2018 RandDManagement.com |