[→鋏角類目次] [→蜘蛛目次] "! ■■■ 2018年5月13日 ■■■ 皿蜘蛛喰える物 何でも盛れば それは皿 皿蜘蛛一家は微小な種だらけ。 体はいくら小さくても、網を張る能力は持っているのである。と言っても、美麗な円網を作っても対象とする小さな虫はかからないいから、それに合わせた形態になる。ただ、本質的には円網造成種の能力と大きな違いは無いと見てよかろう。 冬枯れの 森の夜中に 命燃え 脚縒蜘蛛の大写しの写真を見ると、斑模様があり、磨いた鼈甲細工のような体色。 名前の通り、確かに、一番前の1対の歩脚が撚れている。それに利点がありそうにも思えないが。 考えられるのは、この形だと登る際に便利な場所があるということか。あるいは、ぶる下がっていて不安定な餌を捕獲するのに好都合という気もするが、餌の主体は蛾のようである。 と言うか、寒い冬にわざわざ現れる蛾に的を絞って生活しているらしい。当然ながら、ご自分も冬に活動する訳である。天邪鬼同士ということ。 一般には、冬場、昆虫の姿は滅多に見ることができないが。その例外的存在が尺蛾の一種である「冬尺」。水墨"蛾"の世界に生きる昆虫だ。時節柄、呑まず食わずの断食生活辞せずという。口も退化してしまったのかも。心頭滅却すれば厳冬期もナンノソノの大した生物。 考えてみれば、天敵に出会わない時期に繁殖しようという方針を採用しただけの話であるが。従って、活動時間帯も、鳥目の頃となる。 そんなこともあって、珍しくもない蛾にもかかわらず、余り人目につかない。 当然ながら、♀は体温を下げかねない翅を欠落させている。♂はそうはいかぬから、大変だが、フェロモンでその辛さも忘れてしまうらしい。 冬の寒さは辛らいが、餌は独占できるということで、頑張っている蜘蛛君なのである。 鋏角類 《蜘蛛 Araneae》 │ │┼┼中疣…出糸疣が腹の中ほどに存在 │┌──【古代風 Mesothelae】 ││┼┼◆Liphistiomorpha 腹節蜘蛛と木村蜘蛛を代表とする群 └┤ ┼│┌─【原始的 Orthognatha】…真っ直ぐの牙顎類 ┼││┼◆Mygalomorphae ┼││┼┼┼│┌─《Fornicephalae 戸立蜘蛛と地蜘蛛を代表とする群》 ┼││┼┼┼└┤ ┼││┼┼┼┼└─《Tuberculotae 漏斗蜘蛛とタランチュラを代表とする群》 ┼└┤後疣…出糸疣が腹の後端に存在 ┼┼│ ┼┼│↓脱地中穴棲 ┼┼│ ┼┼└─【新生型 Opisthothelae】…二軸鋏型牙類(Labidognatha) ┼┼┼┼◆Araneomorphae ┼┼┼┼┼┼└┬─《Paleocribellatae 古篩板類(単性域類有篩板)》 ┼┼┼┼┼┼┼│ ┼┼┼┼┼┼┼├─《Austrochiloidea》<Neocribellatae新篩板類>基底的群 ┼┼┼┼┼┼┼│ ┼┼┼┼┼┼┼│┌《Haplogynae 単性域類篩板退化》…性器単純 ┼┼┼┼┼┼┼└┤ ┼┼┼┼┼┼┼┼└《Entelegynae 完性類》…性器複雑 ┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼↓ ┌──────────┘ ├【Eresoidea】 │┼┼┼┼┼┼┼┼Eresidae 岩ガ根 │┼┼┼┼┼┼┼┼Oecobiidae 塵,扁 │┼┼┼┼┼┼┼┼Hersiliidae 長疣 │ ├【Palpimanoidea】 │┼┼┼┼┼┼┼┼Mimetidae 戦捷 │┼┼┼┼┼┼┼┼Malkaridae │┼┼┼┼┼┼┼┼Huttoniidae │┼┼┼┼┼┼┼┼Palpimanidae │┼┼┼┼┼┼┼┼Stenochilidae │┼┼┼┼┼┼┼┼Micropholcommatidae 星 │┼┼┼┼┼┼┼┼Holarchaeidae │┼┼┼┼┼┼┼┼Pararchaeidae 夜叉 │┼┼┼┼┼┼┼┼Archaeidae │┼┼┼┼┼┼┼┼Mecysmaucheniidae │ └【"canoe tapetum"カヌー型タペータム】 ┼│ ┼├Orbiculariae 円軌道造網型 ┼│┼├Deinopoidea ┼│┼│┼┼┼┼┼Deinopidae 目玉 ┼│┼│┼┼┼┼┼Uloboridae 渦,招き.扇,投げ縄 ┼│┼│ ┼│┼├Araneoidea ┼│┼│┼┼┼┼┼Araneidae 黄金,鬼,芥,棘,投げ縄 ┼│┼│ ┼│┼└"derived araneoids" ┼│┼┼┼│ ┼│┼┼┼├───Nephilidae 女郎 ┼│┼┼┼├───Tetragnathidae 脚長,銀 ┼│┼┼┼└"reduced piriform/葡萄状腺" ┼│┼┼┼┼┼┼---("symphytognathoids" ) ┼│┼┼┼┼┼┼┼Theridiosomatidae 山路,鳴子 ┼│┼┼┼┼┼┼┼Mysmenidae 小粒 ┼│┼┼┼┼┼┼┼Synaphridae 荒地小粒 ┼│┼┼┼┼┼┼┼Anapidae 鎧姫,砂粒,寄り眼 ┼│┼┼┼┼┼┼┼Symphytognathidae 融顎 ┼│┼┼┼┼┼┼"araneoid sheet web weavers" ┼│┼┼┼┼┼┼┼┼-- ┼│┼┼┼┼┼┼┼Pimoidae ピモ皿,脚縒 ┼│┼┼┼┼┼┼┼Sinopimoidae ┼│┼┼┼┼┼┼┼Linyphiidae 皿 ┼│┼┼┼┼┼┼┼┼"spineless femur" ┼│┼┼┼┼┼┼┼Chatolipidae ┼│┼┼┼┼┼┼┼Synotaxidae ┼│┼┼┼┼┼┼┼Nesticidae 洞姫 ┼│┼┼┼┼┼┼┼Theridiidae 姫,尾長,後家,居候,槍 ┼│┼┼┼┼┼┼┼Chatolipidae ┼│ ┼└Nicodamidae & "divided cribellum" + "RTA" 【新生型蜘蛛類 Opisthothelae】 (後疣…出糸疣が腹の後端に存在) ◆Araneomorphae 《Entelegynae 完性類》 【"canoe tapetum"カヌー型タペータム】 {Orbiculariae 円軌道造網型} -- --"derived araneoids" --"reduced piriform/葡萄状腺" ("araneoid sheet web weavers") "linyphioids" -Pimoidae【造網】 ○Weintrauboa・・・アシヨレグモ類…シート形網 脚縒(捩)蜘蛛(contortipes)@樹木根元 ○Pimoa・・・ピモサラグモ類 (cthulhu)@米国カリフォルニア西部 -Sinopimoidae(⇒Linyphiidae↓) ○Sinopimoa/華模蛛 双色華模蛛(bicolor) -LinyphiidaeMoney spider【造網】[3爪,8眼] ○Linyphia・・・サラグモ類(Sheet-web weaver) Hammock-web spider(triangularis)@欧州→米国移入 ○Agyneta・・・オオケシグモ類 黒芥子蜘蛛(nigra) ○Aprifrontalia・・・コサラグモ類 小皿蜘蛛(mascula)@草間 ○Herbiphantes・・・キヌキリグモ類 絹切蜘蛛(cericeus) ○Strandella・・・ヨツボシサラグモ類 四星皿蜘蛛(quadrimaculata) ○Tapinopa・・・カナコキグモ類 金扱蜘蛛(guttata or longidens)@落葉間隙棲高標高地の森林 ○Lepthyphantes・・・ヤセサラグモ類 朽木痩皿蜘蛛(midas)@原生林朽木 ○Taranucnus・・・ニシキサラグモ類 ○Glyphesis・・・ミズゴケコサラグモ類 水苔皿蜘蛛(cottonae)@水苔 ○Ummediiata・・・アカムネグモ類 背条赤胸蜘蛛(insecticeps)@水田周囲棲 ○Neriene・・・コウシサラグモ類 脚長皿蜘蛛(longipedella)@草…ドーム形網 ○Prolinyphia・・・シロブチサラグモ類 白斑皿蜘蛛(radiata)@枝葉間…ドーム形網 ○Neolinyphia・・・ツリサラグモ類 吊皿蜘蛛(japonica)@木の梢…ハンモック形網 くすみ[燻]皿蜘蛛(fusca)@枝先…ハンモック形網 ハンモック皿蜘蛛(angulifera)@枝葉間…ハンモック形網 ○Turinyphia・・・ユノハマサラグモ類網 湯の浜(原)皿蜘蛛(yunohamensis)…ドーム形網 ○Allomengea・・・カナダサラグモ類 カナダ皿蜘蛛(dentisetis) ○Herbiphantes・・・キヌキリグモ類 絹霧蜘蛛(cericeus)@山地…シート状網 木肌(or 木登)絹霧蜘蛛(longiventris) ○Florinda Blacktailed red sheetweaver or Red grass spider(coccinea) 「鋏角類」の目次へ>>> 「動物」の目次へ>>> トップ頁へ>>> (C) 2018 RandDManagement.com |