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2005.3.4
 
 


日本発鳥戊茶製品…

 ペットボトル入りのウーロン(烏龍)茶といえば、代表はサントリーの商品だろう。そこらじゅうで見かけるから、おそらくシェアは5割を越えているだろう。

 上海出身の歌手aminのCMソングも人気である。優しい声なので、癒される感じがするのであろう。(1)

 日本市場で、中国イメージを打ち出したから、人気がでたのだろうと見ていたら、上海でも「三得利鳥戊茶」が流行っているそうだ。(2)

 中国由来の商品が日本市場で流行ったところで誰も驚きはしないが、日本で流行った中国由来の商品を、又、発祥元の中国に戻して流行らせた、というのは驚きである。

 もっとも、日本には無糖飲料しかないのに対して、低糖バーションがあるようだから、そのまま商品導入した訳ではなさそうだが。(3)

 上海でのヒット理由に関する情報は少ないので、あくまでも推定でしかないが、慣れ親しんだ茶飲料が持ち運びできる上、ファッショナブルという点が、発展する街で広範に受け入れらたのではないだろうか。
 三得利ビールでの成功同様、味も現地に合わせたのだろうが、中国福建省茶葉使用も訴求力に相当寄与したと思われる。

 とはいえ、中国ではRTD茶飲料は様々な企業が販売している。大手が強いようだが、製品数からいえば乱立に近い状態である。(4)

 この状況で、SUNTORYが選ばれるのだから、中国人の感覚に余程ピッタリ合うのだろう。
 そして、RTD飲料の目覚しい伸びに上手く乗り、上海市場を席巻した訳だ。(5)

 実際、中国のRTD茶飲料市場の伸びは凄まじいらしく、すでに世界市場の2割近い 、という市場調査報告もあるほどだ。

 こうなると、日本国内での茶飲料ビジネスの競争も重要だが、日本開発商品が中国で受け入れられるのだから、中国でポジションをとることが重要課題になってきたのは間違いあるまい。

 --- 参照 ---
(1) CMソング“Spicks and Specks” 試聴 http://www.amin-wu.com/top.html
(2) 佐治信忠“日本の味捨て顧客の嗜好へ”「世界と日本」1016号 2004年
(3) 販売例 http://www.eguo.com/zhuanji/suntory/online.asp
(4) 2004年第三季の国家監督結果 http://www.fjqi.gov.cn/zljd/jdcc/04-3/240305.htm
(5) http://japan.people.com.cn/2001/05/21/riben20010521_6161.html (元ネタはNikkei Businessとの記載)
(6) http://www.dongyun01.com/zhishiku/shichangdiaoyan/chayinliao.htm


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