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2005.5.26 |
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国産ワインの凄さ…2005年4月1日に奥出雲でシャルドネの2003年ものが発売になると知らせてくれた人がいる。実は、エプリルフールと思って無視していた。 まさか、島根県に素晴らしいワイナリーがあるとは思わなかったからである。 ところがワインのプロが、これは逸品と紹介していることを知り、冗談ではないことを知った。業界では結構知られているらしい。 ウエブを見ると、確かに、2001年と2002年ものは“sold out”だ。2003年「シャルドネ」は3,150円だ。(1) デイリーワインとは言い難いが、国産の特別品のような高額商品ではない。にもかかわらず、そのレベルの質に優るとも劣らないというのである。 どうしてこんなことができるのか驚きである。 言うまでもないが、島根県にワインの歴史がある筈がない。 実際、木次町で酪農をしていた佐藤忠吉氏が設立した木次乳業が、1990年に始めたばかりの事業である。(2) これを聞いて、ホ〜、木次乳業か、と思う人は乳業界をよく知る人である。 木次乳業の名前は昔から有名だ。世間に注目されるはるか以前から、低温殺菌牛乳を提供していたからである。 従って、誰でもが、この企業には明確な思想性を感じる。最高品質を目指すと喧伝し続ける一方で、返品牛乳を平然と再出荷するような企業とは違うのである。 と言っても、その差は消費者からみればよくわからない。どの企業も顧客の要求に合わせて同じような宣伝を繰り広げるからである。 しかし、スローガンを現実の行動に移せるかでは、企業間格差はとてつもなく大きい。 ここがマネジメントの肝なのだ。 こだわることができるかが勝負であると言ってもよい。これは簡単ではない。 こだわれば、大抵はコストが嵩み、収益は圧迫される。消費者はたいして美味くないものにお金を払う気はない。理屈で正しいだけの商品は、ほとんどの場合、失敗に終わる。 単にこだわるだけでは没落する可能性が高いのである。 こだわってもビジネスが成り立つ方策が思いつくかどうかで勝負が決まるのである。 要するに、知恵の勝負なのである。 逆説的だが、不退転でこだわりを追求するからこそ、その知恵が生まれるともいえる。緊張感が創造力を発揮させるのだ。 その結果、徹底的にこだわっても、競争に勝てるビジネスをつくりあげることができれるようになる。 当然ながら、そこまで進めば王者の地位獲得となる。 そして、徹底的にこだわればこだわるほど、競争力は強化されていく。好循環の始まりである。 経営とは、このこだわりから始まる好循環を作り出すことだと思う。 ワイン生産者だろうが、自動車メーカーだろうが、なにもかわらない。 --- 参照 --- (1) http://www.okuizumo.com/wine/index.htm (2) http://www.owl-net.com/cgi-bin/main.cgi?theBox=1192&func=getBoxPage&.submit=Go 「食」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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