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2008.3.18 |
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バンダマの話…裏表 違いを見せる バンダマも ゆるりと育つ 八重山時間 パンダマ(1)という不思議な名前の野菜を食べたことがある。石垣島でのこと。正直のところ、癖は無いが、格別に美味しいという感じはしかった。まあ、初めて食べれば、そんなものだろう。 八重山では冬が旬らしいが、一年中手に入るらしい。 と言うことは、一般的な野菜として使われているということのようだ。 ただ、宮良家の現代版八重山膳符(2)に、特別料理として登場しないから、もっぱら家庭料理用だと思われる。 少し葉を採ったところで、すぐにまた葉が伸びそうな植物だから、おそらく、多くの家庭で自家栽培していた筈。そんな時代は今は昔だが。 なにせ、スーパーの主力野菜は本土産のレタスやキャベツだという。暑くて病害虫が多いから、こうした野菜が本土品になるのはわかるが、伝統野菜の人気凋落ぶりは驚くほど。バンダマが美味しくない訳でもないと思うが。 ところで、パンダマという名前だが、不思議なことに、沖縄県のどこでも通じるという。コンニチワという挨拶ひとつさえ、島毎に異なるにも係わらずだ。 何故か? それは、パンダマを徹底的に検討されている方からご教授頂いた方がよかろう。 → 山蔦紀一:「金時草の呼び方と由来」 尚、この野菜、熊本では水前寺菜、加賀では金時草(きんじそう)(3)と呼ばれている。 加賀野菜の宣伝は時々見かけるから、金時草ならご存知の方も結構いそうである。 それにしても、南の野菜が、冬寒い裏日本で定着したのは驚き。苦労してまで食べたい野菜とも思えないからだ。 金沢で栽培できる位なのだから、乾燥しないように、敷き藁でもあてがって注意を怠らなければ、他でも楽に栽培できる筈だが、他の地域は食指が動かなかったのだし。 しかし、つらつら考えてみると、思いあたることがある。パンダマの葉は表は緑色だが、裏が紫色なのだ。この紫に魅せられた可能性は高い。 そう思うのは、前田家の許可なく群青色を使えないと聞いたからにすぎないのだが。(4) (言うまでもなく、紫は群青より、格式は一段上である。) ところが、今や、市場は加賀好みになってきたようである。どう言う訳か、紫色の野菜に人気がでてきたのである。 お陰で、家庭菜園マニアが、挿し木で金時草を育て楽しんでいたりするそうだ。 --- 参照 --- (1) おきなわ伝統農産物 ハンダマ http://traddb.pref.okinawa.jp/dentou/showNousanbutsuGuest.do?action=action_Show&nousanbutsuid=25handama (2) 八重山膳符こっかーら [宮良殿内の当主の経営] http://www.yaeyama.or.jp/restaurant.htm (3) http://www.kanazawa-kagayasai.com/15hin/kinjiso.html (4) 起雲閣 “麒麟”の壁の色の話(金沢・湯涌温泉のホテル経営者の意向で群青色に) http://www.city.atami.shizuoka.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1123828508226&SiteID=1116397943912 「食」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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