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2008.6.3 |
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三葉芹の話…糸三つ葉 椀に散らせば 出来あがり 三つ葉は、野蜀葵という名称だったようである。和名は「ミツハセリ」。言うまでもなく、三つ葉のことである。 貝原益軒が著した大和本草での記載によれば「昔ハコレヲ食スル事ヲ不知 近年食ス」とのこと。(1)元禄の頃になってようやく食べ始めたとは驚いた。無視されてきたのだろうか。今でも、店頭には必ず並ぶにもかかわらず、品種改良に熱心には見えないから、不思議な扱いである。 ただ、まあ、そんなものかも知れぬ感はある。汁ものに入れると、見栄えはよいが、出汁の香りが消え失せる気がするからだ。それに、三つ葉自体の香りを楽しむと言っても、すぐに失せてしまう。のんびり食べるなら敬遠されて当然。 もっとも、そのはかなさが良いという人もいそうだが。 元禄辺りから流行ったのも、なんとなくわかる気がする。糸三つ葉をさっと熱湯にくぐらせ、茎を結んで、お椀に入れるだけで、いかにも手をかけた風情がでるからだ。お客様歓待にはお勧めの野菜である。 知らなかったが、この植物、日本原産だという。(2)その割には余り旬を感じさせない。 もっとも、それは、水耕栽培で弱々しく育てられた糸ミツバが一年中棚に並んでいるからだが。 お陰で、小生は余り好きではない。と言いつつ、結構食べるのだが。 実は、好きになれない本当の理由は、師走になると、とんでもない値段がつくからである。 --- 参照 --- (1) 大和本草巻五[九大図書館蔵] 34頁 野蜀葵 中村学園電子図書館 http://www.nakamura-u.ac.jp/~library/lib_data/pdf/b05.pdf (2) 旬の食材図鑑 ミツバ http://www.shunmaga.jp/zukan/yasai/mitsuba/mitsuba.htm (ミツバの写真) [Wikipedia] Mitsuba.jpg by Mbc http://en.wikipedia.org/wiki/Image:Mitsuba.jpg 「食」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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