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2008.9.30 |
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浜防風の話…防風の ここまで砂に 埋もれしと 虚子 凡作として有名になった句(1) 砂浜はあちこちコンクリートで固められ、土手には観光施設がつくられたりしたため、海浜の自生植物は滅多ににみられなくなった。 なかでも、ハマボウフウは激減しているようだ。 岩手から千葉にかけての太平洋岸の県ではすでに絶滅危惧II類となっており(2)、文字通り、“あした浜辺を さまよえば 昔のことぞ 忍ばるる”(3)世界になりつつある。 それでも、東西約20Kmにわたる湘南海岸は、それでもまだ植生が残っているところはあるようだが、どうなるか(4) 以前、七夕の時期に、この海岸沿いの道を大磯から平塚目指して歩いたことがあるが、清潔感に乏しい場所が多く、途中で中止した。散歩している人など誰もいなかった。 おそらく、日本全国どこでもこの調子だろう。まあ、海の向こうの中国よりは少しはましかも知れぬが。 食材としてみれば、どうということもない植物だが、刺身のツマとしてよく登場してくる。ほんの飾りである。単に、足に切り込みをいれて、碇の形にするだけだが、どういう訳か人気がある。 東京では以前から、「武州防風」(5)というブランドが知られている。自然のハマボウフウより紫色が美しいし、茎が伸びているから、改良品かも知れない。 しかし、相模とか、駿河なら浜があるからわかるが、武州は台地だから、どうやって栽培しているのか気になるところではある。 “宮中の晩さん会、高級料亭などの日本料理に必ずといっていいほど使われている”高級食材だそうだが、まあ、沢山食べるものではないから、売れる先が限られているというだけのことだろう。 自生植物を引き抜いてお金儲けを狙う輩がでないように、適当な価格で販売し続けて欲しいものだ。 --- 参照 --- (1) 「海辺を詠む 吉川一竿講演要旨」 平成15年 第33回関西俳句講座 http://www2.famille.ne.jp/~haiku/rupo-kansai33.html (2) 日本のレッドデータ検索システム ハマボウフウ http://www.jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=06030103267 (3) 「浜辺の歌」 http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/hamabeno.html (4) http://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/newsection/shougaku/shiryoukan/exhibiton2/2005-0.pdf (5) ご存じですか川口名産 武州浜防風 樹里安だより http://www.jurian.or.jp/news/products/hamabouhuu.html (ハマボウフウの写真) [Wikipedia] photo by Pieria http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F:Glehnia_littoralis.jpg 「食」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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