↑ トップ頁へ

2008.10.21
 
 


Celeryの話…


   ステックで セロリの香り 際立ちて

  


 スーパーで並ぶものは、茎が太くて肉厚の、大株のものばかり。時に茎が緑色のこともあるが、ほとんどは白か淡い緑色だ。葱と同じように、遮光して白くするのか、品種なのかよくわからないが。
 涼しい地域が主産地(1)のようだが、暑い夏のものが一番な感じがする。寒くなると、スが入っているものがあったりする。まあ、炒めれば食べれない訳ではないが、がっかりさせられる。

 それに、夏を過ぎると古いものが売られていることが多い。回転率が落ちるからだろうか。 この野菜は新鮮でないと美味しくないから、葉の状態をよく見て買わないと失敗するので、秋になると面倒である。

 ところで、沖縄に遊びにいった時に気付いたのだが、東京とは違い、茎が濃緑色の方が人気があるようだ。
 緑色のものは、香りが立つから炒め物には合うということか。一方、東京では、長さや太さがスティック向きでない緑色系は敬遠されるのかも知れぬ。

 そういえば、以前、近所の焼肉屋でセロリサラダを注文したら、さらに香りが強く、形態が芹に似ているものが出てきた。美味しいかったのだが、スーパーではさっぱり見かけない。残念至極。
 これは「芹菜」と呼ぶ東洋種のようである。
 と言うことは、1958年に加藤清正が持ち帰ったものの改良品なのだろうか。当時は、匂いが嫌われ薬用にしかならなかったそうだが。(2)
 最近は、根三つ葉そっくりのホワイトセルリーなる水耕栽培品とおぼしき品種も登場しているから、改良も盛んなようである。

 この野菜の欠点は、葉が硬く、使いみちが無いこと。小生は、鶏肉と炒めて食べたりすることがあるが、葉を入れすぎると苦味が強すぎ不味くなる。そのため、どうしても葉は捨てざるを得ない。
 どうも、佃煮にできるらしいが、美味しいのだろうか。
  → 「セロリの佃煮」 あつこ.Aの部屋 料理手帖[2002.10.12]

 まあ、セロリの実力が発揮されるのは、中華炒めと、ブラディ・マリーではないかという気がする。
 夏の暑い時に、氷を入れたグラスに、トマトジュースを注ぎ、カットレモンを入れ、塩を一振り、マドラー代わりにセロリスティクでかき混ぜる喜びはなにものにも替えがたい。

 --- 参照 ---
(1) 「セロリー日記 1〜4」 原村のシーズン情報 http://www.vill.hara.nagano.jp/pages/34/817/818/6014.html
(2) 磯野直秀: 「明治前園芸植物渡来年表」 慶應義塾大学日吉紀要 42 [2007年]・・・ [岩崎灌園: 「本草図譜」]
  http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php?file_id=13125
(セロリのイラスト) (C) Hitoshi Nomura “NOM's FOODS iLLUSTRATED” http://homepage1.nifty.com/NOM/index.htm


 「食」の目次へ>>>     トップ頁へ>>>
 
    (C) 1999-2008 RandDManagement.com