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2000.1 |
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追い上げる台湾のデジタルスチルカメラメーカー…日本のデジタルスチルカメラの画素数と画質コントロール競争はすさまじいものがある。高級化にもかかわらず、売上は絶好調のようだ。海外では低価格パソコンが当たり前だ。ということは、スキャナーとデジタルスチルカメラは極く普通の周辺機器になると見るべきだろう。これから急速な伸びを期待できる大市場である。 今は日本企業の高級機が主流のようだが、次第に汎用機市場が拡大してくる筈だ。そうなっても日本企業の繁栄はこのまま続くだろうか。 台湾にはすでに10社程度がこの市場に参入している。ホームページを見る限り皆事業に自信を持っているようだ。ほとんどの企業がOEMだろうと自社ブランドであろうと事業形態に関係無く、積極拡大の姿勢である。コスト競争力があるからだ。しかも、駆動部品が少ない製品なら、製品開発スピードは圧倒的に速い。ということは、高級品を除けば、日本企業は台湾企業への生産委託の道を選ぶことになりかねまい。 どのような企業かをホームページで見てみると、--- ・Mustek:すでに日本市場でスキャナーを上市しており、日本のユーザーも少なくない。研究開発人員も100名を越した模様だ。なんといっても製品開発を1ヶ月足らずで進めるという体制が衝撃的だ。 ・Teco Image Systems:80名以上の研究開発人員を擁しており、しかも、全従業員の2割に当たるという。独自ブランド展開を始めている。 ・Protec:この企業はITRI(日本で言えばさしずめ電総研)と技術協力関係にある。しかも、カメラで相当な市場シェアを獲得していると主張している。 これらの企業を単純な部品の組み立て企業と見てはいけない。今やASICを外注し、独自の製品を開発しているのだ。製品そのものの質は全く遜色無いと言えそうだ。CCDを持つ日本企業より開発が遅れがちなことは否めないが、すぐに追いつける。光学部品が鍵を握るようなズーム型の製品では弱いだろうが、汎用品ではコスト優位を武器に価格競争に挑んでくるだろう。 米国のように、価格センシティブな市場ではブランドの威力は限定的だ。そうなると、日本企業のシェア維持には、価格引き下げしかあるまい。 日本のデジタルスチルカメラビジネスを薔薇色に描くことは難しいのではないか。 技術力検証の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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