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2000.6.1
 
 


激動する携帯電話用半導体…

 21世紀初頭に、ついに広帯域携帯電話サービスが始まる。携帯電話のアーキテクチャーが変わる。

 今迄高収益を謳歌していた、MPU、DSP、フラッシュメモリーを製造している日本企業にとってはチャンスでもあり、大きな脅威でもある。ここで、飛躍する企業と、衰退する企業に2分されると予想される。

 というのは、今までの携帯電話ではこうした半導体は個別のチップで搭載され、実装技術でコンパクト化が図られてきたが、これが一挙に変わるからだ。主要素子はすべてワンチップ化される。これにより、画期的なコストダウンが実現される。このことは、CODECがハードがソフトに移行したと同じ様に、すべてのハードがソフト化されてくることを意味する。

 といっても、簡単にワンチップ化とソフト化が進むとはいえまい。今のところ、各素子についてのリーダーがいるからで、1社ですべての技術を取り揃えるのは容易ではないからだ。
 少なくとも、無線通信処理に適したMCU技術やDSP利用ソフトでのメリットは不可欠だ。ワンチップ化されても、機能が十分でなければ、本格的搭載を見合わせるユーザー企業が大半だ。そうなれば、チップの大量生産ができないから、コストダウンは画餅に終わる。  一方、携帯電話の仕様設計が楽になり、開発者に魅力的な半導体という評価が下れば、一挙に利用が広がる。そうなると、桁違いの生産量が実現し、急速な価格低下が始まる。

 携帯電話用チップの標準化が一挙に進む可能性があるということだ。パソコンでのインテルの独走と同じ事態が予想される。
 今の絶好調が続くと考え、一斉に、開発部門増強と製造設備拡大に走り始めた企業が多いが、市場規模が拡大するからといって、波に乗れるとは限らない。技術マネジメントに失敗すれば、標準化の波で足元を掬われ、膨大な固定費負担にあえぎ、一挙に奈落の底へつきおとされる可能性さえある。


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