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2000.6.30
 
 


健康栄養成分研究…

 99年10月、米国FDAは大豆蛋白の生理機能表示を認めた。(http://vm.cfsan.fda.gov/~lrd/fr991026.html)検証されてきたデータをもとにして、大豆の良さを見とめた訳だ。これで、「健康」を売り込めることになった。健康をまもる食生活については、今までは常識的なガイドライン(http://www.nal.usda.gov/fnic/dga/dga95/cover.html)に留まっていたが、ついに一歩踏み出したことになる。

 この動きにのり、ADM社は「NutriSoy」ウエブサイトを開設した。(http://www.nutrisoy.com/)今後は、商品に、このロゴを全面に出して、訴求を進めるのであろう。

 当面はサプリメントで効果を周知させる活動を行うのであろうが、製品範囲は拡大するだろう。蛋白だからスナック原料等、様々な食品に利用できる。もちろん、豆乳、豆腐類、肉代替品といった食品でも、健康訴求が図れる。食生活をメニュー面で大きく変えることも可能かもしれない。進め方によっては、大きなインパクトが予想される。

 このようなうねりを実現するために、企業は努力してきた。農産関連企業が集まり大豆のコンシルを設立したし、(www.spcouncil.org)情報源のウエブも開設した。(www.soyfoods.com)
 栄養科学の研究成果を事業に活かすための、典型的な活動といえよう。

 TVで流される「健康によさそうだ」発言にとびつく消費者を狙うような一過性な対応でなく、こうしたやり方で長期的に大きなポジションをとる方法が、この市場で生きぬくベーシックな戦略といえよう。

 日本食は「健康の種」が豊富だから、元来、日本企業は優位なのだが、余り積極的な展開をしない企業が多い。健康栄養に寄与できそうな成分研究の成果の学会発表も多いし、知見についても欧米より進んでいる分野も多い。貴重な技術資産だ。活用方法をもっと考えるべきだろう。苦労して、「トクホ(特保)」取得だけというのでは、余りにもったいない。


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