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2000.10.1 |
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AV企業の強みは何か…ビデオ信号圧縮技術(MPEG2)の進歩と、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)の容量増加・価格低下が急速に進展したので、HDD内蔵デッキ(Personal Video Recorder)の大衆商品化が可能となった。この商品を作る場合、下図のような技術の構造になる。 それぞれの分野でスキルを持つ企業の参入がありうる。AV家電企業であるからといって、優位に立てる保証はない。 ・ OS:コンピュータと同じようにデッキの標準OSを開発することで、業界リーダーになれる。 ・ 半導体:特定用途に最適な鍵を握る半導体を開発に特化し、圧倒的な地位を確保する。 ・ ハードディスクメーカー:キー部品を武器に、高機能高品質性能商品を展開する。 ・ 従来型の電機製品メーカー:このなかには、半導体からOSまで用意できる力を持つAV巨大メディア企業、アセンブルを得意とする家電企業、パソコンメーカーが含まれる。 ・ 下請生産:勿論、組み立てに徹する企業もあろう。 どのパターンも理論上あり得るという次元ではなく、実際に十分あり得るのだ。市場が開けたら、それぞれの強みを発揮する企業が雪崩込む可能性さえある。「AVでは経験豊富」だからといって、強みが発揮できるとは考えにくい。強みが出せなければ、GEブランドのビデオデッキのように、製品作りから販売まで他社に任せる事業になりかねない。 (出典) 小久保厚郎: 『研究開発システムの産業別最適化方法:産業構造に合わせた研究開発システム構築の教訓 第18回』 研究開発マネジメント 2000年10月号 技術力検証の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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